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新経済連盟の三木谷代表が提言書を提出。英語などグローバル色を強く打ち出す内容

 

 新経済連盟の三木谷浩史代表理事は4月17日、甘利明経済財政・再生相と会談し、新経済連盟が16日に開いた「新経済サミット2013」をもとにした提言書「イノベーションに関する緊急提言」を提出した。
 提言書には、ベンチャー投資の活性化を促す税制改革や新産業創出のための規制緩和などを盛り込んだ。甘利氏からは「大変いい提案だ」との反応があったという。

 新経済連盟による具体的な提言内容は、①イノベーション振興に関する国家方針の確立と起業文化の醸成、②ベンチャー投資を促す税制改革、③グローバルかつイノベイティブな人材育成、④徹底的な規制改革の4つ。

 ①については、起業し破壊的なイノベーションを起こした人物への表彰、特区によるインキュベーション施設の設置、プログラマ・コンテストの開催などが盛り込まれている。②の税制についてはエンジェル税制の拡大や上場企業と非上場企業での損益通算などをうたっている。

 ここまでは従来から議論されてきたベンチャー振興策の範囲内での提言といってよい。新経済連盟の特色が出ているのはその次からだ。

 人材育成について新経済連盟では、イノベイティブなだけでなくグローバルであることを強く主張している。
 具体的には大学入試と公務員試験へのTOEFL導入、小学校での英語教育強化などが盛り込まれている。また教育課程にプログラミング、マーケティング、ファイナンスなどの科目を導入することも提言している。規制緩和については、対面・書面交付原則の撤廃、発送電分離、規制改革会議による事前勧告制度の構築などが盛り込まれた。

 整理すると、①から②までは従来型ベンチャー振興策に沿った提言、③は新経済連盟の特色を前面に出した提言、④は新経済連盟に属する企業の利益を代弁した提言といったところだろうか?

 日本ではこれまで数多くのベンチャー振興策が提言されてきたが、ほとんど効果を上げていない。起業活動に関する国際比較では日本は世界最低ランクの常連となっている(本誌記事「従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由」参照)。
 新経済連盟の提言内容の多くが、従来型のベンチャー振興策の延長であることを考えると、この提言によって状況が大きく変化するとは考えにくい。

 ただ、提言の中には反対派が猛反発する内容も含まれてはいるものの、一方で「お金がかからずに実現できる」(三木谷氏)ものも多い。新経済連盟としてはロビー活動はまだ手探りの状態であることを考えると、まずは実現可能な部分から政府に採用を呼びかけ、実績を作っていく戦略と思われる。

 - 政治, 経済

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