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パルコを巡る痴話喧嘩が終結。そこから見えてくるものとは?

 

 2年以上に及ぶパルコの経営権をめぐるゴタゴタがようやく終結した。8月末、Jフロントリテイリングがパルコ株65%の株式を取得して子会社化した。

 パルコの揉め事が発生したのは2010年。発端はパルコ側が、同社の大株主でパルコ支援の恩人でもあった森トラストに事前の相談をすることなく政策投資銀行と資本提携したこと。
 森トラストが猛反発し、経営陣の刷新を求める事態に発展した。さらにイオンが森トラスト側に加わり、パルコに圧力をかけた。

 一旦は、社長交代とイオンとの業務提携ということで決着がついたのだが、パルコ側はイオンとのシナジーが見込めないとして、イオンと森トラスト側の言うことを聞かない。そこに乗じて出てきたのが、大丸や松坂屋を抱えるJフロントである。

 結局、パルコにあまり口出しをしないことを約束したと思われるJフロントの傘下に入ることで最終決着し、森トラストとイオン側は敗北した。

 一連のゴタゴタを整理すると、とにかくプライドが高く口出しをされたくないパルコと、とにかく縮小市場の中で、何でもありの大手流通企業のせめぎあいという構図が見えてくる。

 パルコは堤清二氏が1969年に創立した会社。バブル時代には「文化を売る」企業として若い世代を中心に高いブランドイメージを誇った。
 だが時は移り、大衆スーパーであるイオンがパルコの買収を画策する時代になった。お高くとまっているパルコとしてはプライドが許せないといったところかもしれない。では大丸や松坂屋と組むことでどんなメリットがあるのか?明確に説明できる人はいないだろう。

 もっとも、若い顧客層を維持しているパルコだが、年々オッサン化、オバサン化が進んでいるという指摘もある。そのうち、こういった店舗に通うのは昭和な雰囲気ムンムンの中高年層ばかりになり、イオンも大丸もパルコも皆同じになってしまうかもしれない。

 その証拠にパルコの秋商戦のCMは、ヤハマ出身の女性ピアニストを全面に出した「バブル期と見まがうような」(広告関係者)内容。

 ゴタゴタに終止符を打ったパルコだが、「昭和」を脱却し、新しい方向性を開拓できるのだろうか?

 - 経済

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