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中国が2隻目の空母建造を公式に明言。初の空母「遼寧」よりも一回り大型となる見込み

 

 中国海軍の宋学副参謀長は4月23日、北京で開かれた海軍創立64周年の記念式典において、中国が2隻目の空母を建造する方針であることを明らかにした。

 中国海軍は昨年9月、中国初の空母「遼寧」を就航させている。
 「遼寧」はウクライナから購入した空母「ワリャーク」を大規模改修 したもので、実戦配備よりも、空母運用のノウハウを蓄積する目的が大きいといわれている。3月には母港、青島への着岸を完了し、今後は青島を拠点に、訓練を続ける方針である。

 中国にとっては、2隻目となる空母がおそらく本格的な実戦配備用の艦ということになる。2隻目の空母についてはすでにいろいろな噂が流れているが、軍幹部が建造を明言したのは初めて。

 副参謀長によれば、次の空母は「遼寧」よりも大型になるという。また艦載機の数も増やし、1隻につき少なくとも2つの飛行団を所属させたいとしている。
 遼寧の基準排水量は5万5000トン、満載排水量は67500トンである。これより一回り大きいとなると、7万トンから8万クラスが予想される。ちなみに米国の主力空母は10万トンを超えており、7万トンは大型の強襲揚陸艦クラスの大きさということになる。

 遼寧はスキージャンプ方式を採用しており、艦載機の発艦にカタパルト(射出装置)を使用しない。艦首の飛行甲板が14度ほど傾斜しており、艦載機は自力で滑走して飛び上がる。
  これに対して米国の空母はカタパルトを使用して艦載機を発艦させる方式。カタパルトは艦載機を瞬時に加速させることができるため、短時間で大量の艦載機を発艦させることができる。だがカタパルトの整備には高い技術が要求されるほか、稼動には莫大なエネルギーが必要になることから、原子力空母でなければ実用的な運用は困難といわれる。

 現時点では推測の域を出ないが、次世代の空母は遼寧を一回り大きくした通常型の空母で、遼寧と同様スキージャンプ方式になると見込まれる。

 カタパルト方式はメンテナンスに手間がかかり、1年のうち半分はドックに入っているのが普通(米国の空母も1年のうち半分しか稼働できない)。スキージャンプ方式の方が稼働率は高いが、戦闘能力はかなり落ちることになる。2隻の空母を配備すれば、それなりのローテーションが組める可能性が高いが、攻撃力は限定的だろう。

 ただ、現実的な攻撃能力はともかく、空母を保有しているというプレゼンスは極めて大きいというのも事実。もし中国が2隻目の空母を建造し、実践配備した際には、日本近海における中国海軍の影響力は極めて大きなものになるだろう(本誌記事「中国初の空母「遼寧」が青島に配備。地政学的にそれが意味すること」参照)。

 - 政治

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