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欧州でヘリの自動操縦デモを実施。飛行機やバスの無人化はもうすぐそこまで来ている

 

 欧州のヘリコプター・メーカーであるユーロヘリコプターは4月12日、完全に無人でヘリコプターを操縦するデモを実施した。

 フランスの空軍基地で行われたデモでは、あらかじめプログラミングされた飛行計画に基づき、完全自動で離陸し、所定のルートを飛行、その後ホバーリングなどヘリコプターの運用に必要な動作をすべて自動で実施し、無事目的地に着陸した。

 これまでもヘリコプター用の自動操縦システムは存在していたが、自動ホバーリングや巡航状態でのオートパイロットなど部分的な運用に限られていた。完全な無人操縦は、専用の超小型ヘリの分野でしか実用化されていない。
 今回のデモは、人が乗ることができる一般的な機体を用いており、離陸から着陸まですべての動作を自動で行うことができる(写真)。またコンピュータ用のインフェースも整備されており、外部から飛行プログラムを簡単にインストールできるという。

 近年、ITの驚異的な普及によって、自動車や飛行機の無人制御技術がめざましい進歩を遂げている。自動車の無人運転システムはトヨタやグーグルなどが取り組んでおり、ほぼ実用レベルに達している。また飛行機についても、これまで自動操縦の対象外だった離着陸についても、十分に安全が確保される水準まで技術が向上しているという。
 ヘリコプターは飛行機と比べて機体の制御が難しく、部分的な自動制御技術はむしろ進んでいた。完全な自動操縦が可能になったことはそれほど驚くべきことではないという。

 民間の分野で自動操縦技術を導入するにあたっては、利用者の心理的な抵抗が予想される。このため、まずは軍事部門での導入が進むと考えられている。ある程度の時間が経過すれば、一般的な民間交通サービスにも広く無人システムが導入されることになるだろう。

 ITの普及はあらゆる分野の雇用を奪うといわれているが、運転手やパイロットもその対象となりつつある。飛行機やバスなどの公共交通機関は、労働者の権利が強くストライキがつきものであった。だが自動操縦システムが広く普及するようになれば、その光景も見られなくなってしまうかもしれない。

 金融ビジネスの世界では、こうした無人操縦システムが普及した場合の保険サービスの在り方などについて早くも議論が進んでいるという。

 - 経済, IT・科学

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