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国連が飢餓対策に昆虫食を推奨。日本ではすでに昆虫食を趣味にしている人も

 

 国連食糧農業機関(FAO)は5月13日、世界の飢餓対策として、カブトムシやシロアリなどの昆虫を食べることを推奨する報告書を発表した。

 報告書では、地球上ではすでに20億人が昆虫を食べており、食用に用いられる昆虫は1900種以上になるという。
 また昆虫はタンパク質などの栄養価が高く、どこにでも生息し、すぐに増殖することができるため、環境への負荷が少ないという特徴があるとしている。昆虫を食べる習慣を増やすことができれば、飢餓問題が大きく前進するという。

 日本を含む先進国は確かに食に関して想像を絶するムダ使いをしている。
 世界中で生産されているトウモロコシなどの穀物のほとんどは、食用ではなく肉牛を育てるための飼料として使われる。牛肉1キロを生産するのに必要な飼料は8キロにも及ぶ。

 牛肉1キロなど人間は一瞬で食べてしまうが、8キロのトウモロコシがあれば相当の人数を養うことができる。我々は牛丼一杯のために大量の穀物を浪費しているのだ。肉食をやめてしまえば、世界の飢餓問題はあっという間に解決するともいわれている。
 また牛の息から出る大量の二酸化炭素は無視できない量であり、肉食は地球温暖化の隠れた原因にもなっている(温暖化が正しいと仮定すれば)。

 ちなみに昆虫は恒温動物ではないのでエネルギー効率が高く、昆虫1キロの育成に必要な飼料は2キロでよいという。貧困地域では動物性タンパクの摂取が難しいことから、昆虫は現実的な解決策ということなのだろう。

 報告書でも指摘している通り、西欧社会では昆虫食にかなりの抵抗があるようだ。だが、日本では昔から昆虫を食べる習慣がある。最近の若い人はあまり馴染みがないかもしれないが、つい最近まで地方ではイナゴはよく食べられていた。また長野など山間部ではハチノコ(スズメバチの幼虫)が名物となっている。
 逆に最近では、趣味として昆虫食を実践する人も出てきているという。関連のWebサイトやブログもあり、昆虫食好きの女子会まである。

 かつて文化人類学者のレヴィ・ストロースは、牛肉のBSE問題が発生した際、肉食はカニバリズム(人肉を食べる習慣や儀式のこと)に通じる行為であり、地球上から消える運命にあると発言して話題になったことがある。
 肉食が本当に無くなるのかはともかく、一般的傾向として、高度成長している途上国(中国など)は肉食が急拡大するが、成熟社会に入った先進国は肉食が減るという傾向が見られる。現在の途上国がある程度の成熟社会になれば、全地球規模で肉食が減ってくる可能性が高い。
 この大きな流れを考えると、昆虫を食材として活用しようという国連の提言は、理にかなっているのかもしれない。皆さんもひとつ、いかがだろうか?

 - 社会, IT・科学

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