ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

著名投資家のバフェット氏が訪中。改革派のホープ汪洋副総理と会談

 

 国営新華社など中国のメディアは、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が5月13日、中国を訪問し、国務院の汪洋副総理と会談したと報じている。

 市場関係者はバフェットしの訪中について、2つの点で注目している。ひとつはバフェット氏の中国投資再開の可能性である。バフェット氏は以前、中国最大の石油会社である中国石油に投資していたことがあるがすでに売却済み。現在では中国の電気自動車大手のBYDを保有している。

 BYDはバフェット氏が投資したことが明らかになると急騰し、10ドル前後だった株価は一時80ドルを超えるまで上昇した。だが、その後同社の成長に疑問符が付き、株価は下落、現在は30ドル前後となっている。バフェット氏が同社株を売却するとの噂が出ていたが、中国メディアの取材に対してバフェット氏は明確にこれを否定した。

 バフェット氏は訪中の目的を明らかにしていないが、新しい投資先候補の調査ではないかと考えられている。最近同氏は中国企業について否定的な見解を述べていたが、今回の訪中が調査目的だとすると、そのスタンスが見直される可能性が出てきたことになる。

 もうひとつの注目点が、バフェット氏と会談した要人が汪洋副総理であるという点だ。汪洋氏は胡錦濤前国家主席の懐刀といわれた人物で改革派のホープ。李克強首相と並んで、中国市場の改革開放に積極的といわれる。
 一方、その先鋭的な姿勢が批判の対象ともなっており、習近平氏などが属する太子党や江沢民グループとは敵対している。昨年11月に行われた中国共産党大会では、保守派からの猛反発によって政治局常務委員入りを阻まれた(本誌記事「中国共産党が次期指導部を選出。太子党は大勝利」参照)。
 李氏は首相就任が内定してから、積極的に米国の市場関係者と会談している。今回、汪洋氏とバフェット氏が会談したことで、中国の金融市場の開放に関して何らかの動きがあるのではと見る市場関係者は多い。

 中国でもバフェット氏はカリスマ的人気がある。また、中国経済は穏やかな成長軌道にスムーズに転換できるかどうかという微妙な時期にあるため、バフェット氏の訪中をめぐっては中国国内でも様々な噂が流れている。

 - 政治, 経済 , ,

  関連記事

kokuzei
政府・与党が保険金への相続税軽減を決定。庶民には関係なく、富裕層のみが恩恵

 政府・与党は、死亡保険金にかかる相続税を軽減する方針を固めた。これまでは「相続 …

jinkoucinoukaiga
人工知能によって仕事の半分がなくなるとの野村総研の推計。現実はもう少し残酷?

 野村総合研究所は2015年12月2日、日本の労働人口の約半数が、人工知能やロボ …

nichigin04
日銀の審議委員人事。トヨタ出身者内定で、追加緩和の外堀埋まる?

 政府は2015年4月21日、退任する日銀の森本宜久審議委員の後任に、トヨタ自動 …

usakoyoutoukei201510
10月の米雇用統計は予想を大幅に上回る結果。市場は一気に12月利上げモードに

 米労働省は2015年11月6日、10月の雇用統計を発表した。 非農業部門の雇用 …

toki
飼育中のトキが偏食で卒倒。これで2回目。もういい加減にしたらどうだろうか?

 新潟県の佐渡トキ保護センターで飼育中のトキ1羽が、偏食によるビタミン不足で倒れ …

sharp
シャープが再び巨額損失を計上。資本政策をめぐって経営陣は右往左往

 経営再建中のシャープは2015年5月14日、注目の2015年3月期決算を発表し …

abe20150715
盤石の安倍政権に黄色信号。日本市場における政局リスクが徐々に顕在化

 日本の株式市場に政局リスクが浮上し始めた。内閣支持率が急落していることに加え、 …

chisoshobun002
学術会議が「核のゴミ」管理を原発再稼働の条件にすべきという提言をまとめる

 日本学術会議の分科会は、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(いわゆる核の …

abeseichou02
安倍首相が成長戦略第2弾を発表。規制緩和を掲げるも消極的な印象。焦点は特区構想へ

 安倍首相は5月17日、都内で講演し企業の設備投資を年間70兆円台に回復させるこ …

kakusazini
所得格差を示すジニ係数は過去最大。しかし累進課税などで最終的な格差は縮小

 厚生労働省は2016年9月15日、2014年度における所得再分配調査の結果を発 …