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飯島氏訪朝に対して米国はとりあえず静観の構え。米国のホンネはどこにあるのか?

 

 北朝鮮メディアによると、北朝鮮を訪問中の飯島勲内閣官房参与は15日、北朝鮮労働党の金永日書記と会談した。会談内容は現在のところ明らかになっていない。

 飯島氏は小泉純一郎元首相の秘書官として訪朝に同行したことがあり、北朝鮮に独自の人脈を持っているとされる。小泉氏が若い時からの個人秘書でもあり、小泉政権のウラもオモテも知る人物として有名だ。

 一方、安倍首相は小泉氏の電撃的な訪朝に飯島氏とともに同行しており、北朝鮮問題への関心は極めて高い。今回の飯島氏訪朝の目的などは明らかにされていないが、事実上、安倍首相の特使としての役割を担っていることは明らかである。
 安倍政権としては、参院選を前に、日朝交渉の扉を開くことで、政権基盤の強化を図りたい考えだ。

 この動きに対して米国は冷静さを装いながらも警戒を強めている。米国で北朝鮮問題を担当するデービース特別代表は現在、韓国、中国、日本の3カ国を歴訪中。16日には日本を訪れ、飯島氏の秘密裏の訪朝に対して日本側から状況説明を受ける予定となっている。
 米国の表向きのスタンスは、北朝鮮に対して妥協しないという、日米韓および中国との連携を維持して欲しいということなのだが、米国の本音はおそらく違うところにある。

 米国は関係各国が連携して北朝鮮問題に対処するよう協力を呼びかけているが、実は北朝鮮との独自の二国間協議も模索している。一方北朝鮮は、日本との二国間協議も可能であることをチラつかせることで、米国からの妥協を引き出したいという意図を持っている。米国は、飯島氏の訪朝によって米国側が妥協を迫られるリスクについて懸念しているのだ。

 以前、小泉氏が電撃的に訪朝した際には、米国側は拉致問題を含め日本側の状況をよく理解しており、大きな問題とはならなかった。だが今回の飯島氏の訪朝について、米側とどこまで連携が取れているのかは不明だ。

 米国に対して一方的な譲歩をしたくない北朝鮮の立場を逆手にとった今回の動きは、うまく作用すれば北朝鮮から大きな譲歩を引き出せる可能性がある。一方で、日本側の動きが行き過ぎれば、米側が日本に対して不信感を募らせる可能性もあり、諸刃の剣といえる。
 米側とのバランスをとりつつ、拉致問題で大きな成果を残すことができれば、安倍政権にとっては極めて大きな得点となるだろう。

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