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見かけ上?好調なGDPの数値から、安倍政権内部で消費増税先送り論が台頭。

 

 2013年1~3月期の国内総生産(GDP)の数値が好調だったことから、参院選を控え消費増税の先送り論がささやかれ始めている。

 内閣府が5月16日発表した実質GDP成長率は前期比0.9%増、年率換算では 3.5%増となった。株高を反映した好調な個人消費が数値を押し上げる結果となった。
 一方、物価を考慮しない名目値は、前期比0.4%増、年率換算では1.5%にとどまっており、いまだにデフレが続いていることを伺わせる。だが、3.5%という数字が予想外に大きかったことから、政権内部では様々な思惑が出てきている。

  とりわけ影響が大きいと思われるのが消費増税の先送り論である。消費増税の先送りについては、すでに政権内部の有力者の何人かが発言している。4月には安倍首相のブレーンで内閣官房参与を務める浜田宏一米エール大名誉教授が消費増税の延期について触れたほか、麻生財務大臣も「延ばさざるを得ないということは十分にあり得る」と国会答弁で語っている。

 これまでの先送り論は、基本的にGDPの数字が悪いことを前提にしていたが、現在議論されているのは、GDPの数値が良いことが前提となっており、先月とは少々事情が異なっている。経済の強気派と弱気派の双方から、先送り論が出ているのだ。

 強気派は、日本の景気は回復局面に入っており、わざわざ国民の不人気となる増税策を取らなくても財政再建は達成可能という立場だ。一方弱気派は、実質GDPが3.5%といっても、名目値は低迷しておりデフレが続いている。今消費増税を行えば景気が腰折れしてしまうということがその理由だ。

 消費増税を決定する時期は2013年4~6月期のGDPが発表される10月といわれており、その際の目安は、名目成長率が3%、実質成長率が2%である。4~6月期のGDPが1~3月期に近い水準を達成できる可能性はかなり高い。とういのも、今年1月に成立した2012年度補正予算(総事業費20兆円、政府支出10兆円の緊急経済対策)はまだ多くが執行されておらず、実際にお金が動き出すのはこれからなのである。仮に20兆円のうち10兆円分が効果を発揮したとしても、年率で2%分のGDP押し上げ効果がある。

 先週、内閣官房参与の飯島勲氏が突如、北朝鮮を訪問するなど、参院選を意識した政治的動きが活発化してきた。消費増税は、経済、財政というテーマから、にわかに政局的なテーマに転換してきている。

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