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バーナンキFRB議長の議会証言。QE3早期終了は否定したが、年内の縮小開始を示唆

 

 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は5月22日、米議会で証言し量的緩和策を当面継続する方針を明らかにした。ただ雇用情勢の改善が見られた場合には資産購入の縮小があり得るとしており、年内には量的緩和策の縮小に動く可能性が高まってきた。

 米国経済は順調に回復してきており、株価は史上最高値圏にある。FRB理事の中からは、これ以上、量的緩和策を続ければ資産価格の高騰を招くとして、早期の縮小を求める声が上がっているほか、バーナンキ氏自身もどのタイミングで緩和策から撤退するのかを探っている状態だ。

 ただ堅調な個人消費に比べると、欧州の景気失速を受けて製造業の指標が冴えないほか、雇用が思ったよりも増加していない。失業率は政治的に大きなインパクトを持っており、バーナンキ氏はこの点を懸念し、早期の縮小には慎重な姿勢を続けている。
 ただリーマンショック直後には一時10%を超えた失業率も現在は7.5%まで回復してきており、タイミングは熟してきているというのが大方の見方だ。

 すでに国債市場では量的緩和の縮小を予想し、長期金利が上昇を始めている(国債価格は下落)。22日の議会証言を受けて市場では国債が売られ、金利は一時2%を突破した。今後は年内縮小を軸に市場で価格形成が行われていくことになるだろう。

 米国が量的緩和策の縮小に入れば、それはドル高要因となり、円は下落する可能性が高い。現在日本でも長期金利の急騰という事態が発生しているが、それが日本の景気回復を示しているのか、財政リスクの増大を示しているのか、その解釈をめぐって市場では見方が分かれている。
 もし米国が量的緩和策の縮小を開始しドルがさらに買われる事態となれば、円が急落して、国債価格がさらに下落する可能性もある。

 日銀による異次元の量的緩和策は、これまでのところ日本国内の問題に完結していたが、ここにきて米国の出口戦略の動向に大きく左右される状況になりつつある。

 - 経済 ,

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