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株価暴落の引き金を引いたヘッジファンド。だがその投資手法は素人と同レベルだった

 

 5月23日の日経平均株価は7%を超える大暴落となったが、その背後にはヘッジファンドの存在があるといわれている。だがそれは、世間一般でイメージされているような冷徹で高度なものではなく、素人と同レベルの場当たり的な取引というのが実態のようである(写真はイメージ)。

 今週の日経平均株価は、毎日連騰が続き、少々異常な上げ方であった。その原因のひとつがヘッジファンドによるコールオプションの買いであるといわれている。
 コールオプションとはデリバティブの一種で、簡単にいうと株価が上がると儲かる商品のこと。

 ヘッジファンドはここからさらに株価が上がると信じて、コールオプションを大量に買い込んでいた。一方、コールオプションを売った業者は株価が上がると損をする。ここ数日の急上昇を見て青ざめた引き受け業者は、損失を回避するために自分も買いを入れた。これによって買いが買いを呼ぶ展開となり、日経平均は異常に上昇した。

 ところが23日午後、相場は突然下落に転じた。コールオプションを買っていたヘッジファンドはこのままでは大損してしまうので、こんどはプットオプションを大量に買い込んだ。プットオプションはコールとは逆で、日経平均が下がると儲かる商品である。買いの局面と同様、今度はプットオプションを売った業者は、株価が下がると損をしてしまうため、自分自身も株を売り始めた。結果的に売りが売りを呼び、1000円を超える水準まで暴落してしまったのである。

 これらのやりとりで大きく儲けたファンドや引き受け業者がいる一方で、大きな損失を抱えたところもある。だが両者を分けたのは、行動の素早さと「運」でしかない。いずれにせよ、株価が上がりそうだというので株を買い、今度は下がったというので株を売るという、ほとんど素人と同レベルの取引である。
 ヘッジファンドについては、何やら恐ろしげなイメージを持っている人が多いかもしれないが、その認識は正しくない。すべてのヘッジファンドがこのようなものではないが、中には素人と大して変わらないところも存在するのだ。過剰な恐怖感や警戒感を持つ必要はなさそうだ。

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