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中国の李首相がドイツでメルケル首相と会談。気をよくしたのか対日批判「舌」好調

 

 中国の李克強首相は5月26日、ドイツを訪問しベルリンでメルケル首相と会談した。現在、中国とEUにおける懸念材料となっている太陽光パネルの関税問題について双方が対話による解決を目指すことで一致した。

 中国とドイツの関係は現在非常に良好な状態にある。中国にとって欧州は米国と並ぶ最大の貿易相手国だが、とりわけドイツとの関係は深い。
 メルケル首相はこれまで財界人を連れて何度も中国を訪問しているが、ドイツは中国が抱えるチベットの人権弾圧問題を完全に封印しており、中国側から高く評価されている。
 今回の李氏の訪独にあたってもドイツ国内では、チベット問題を批判する動きが一部に見られたものの、国際問題にする雰囲気はほとんどなく、話題は中国との経済関係に終始した。

 EUは現在、中国が欧州に太陽光パネルを不当に安く輸出しているとして、中国製の太陽光パネル製品に関税を課すよう加盟国に提案している(本誌記事「EUが中国製太陽光パネルに反ダンピング関税。保護主義への観測気球との見方も」参照)。
 中国はなんとしてもこれを回避したい方針で、友好関係にあるドイツを通じてEUに影響力を行使しようと考えている。自由貿易の推進論者が多いドイツでは、EUの課税措置に対する反対意見も根強く、中国に対して協力的といわれる。ドイツとしては中国に貸しを作ることで、ドイツ製品の輸出でさらに有利な条件を引き出すことを狙っている。

 李氏はドイツ訪問に際して、「EU加盟国の中で最初にドイツを訪問したことは、中国政府がドイツとの関係を強く重視していることの表れである」との談話を発表しているが、これは額面通りに受け取って良いだろう。
 良好なドイツとの関係に気をよくしたのか、李氏はポツダム市において1945年のポツダム宣言を引き合いに、日本に対する批判を繰り返した。一連の日本批判の中では尖閣諸島は日本から奪われたものという発言まで飛び出している。

 ドイツでは、メルケル首相との会談に続いて、地方指導者と会談や中独関係のイベント出席、産業界との交流などの日程を消化し、帰国の途につく予定。
 今回、李氏はドイツ訪問の前に、インド、パキスタン、スイスの3カ国を訪問している。インドでは国境紛争を解決し両国の関係性を深めることで合意したほか、スイスでは金融分野における対話メカニズムを構築することで合意した。今回の訪問は、首相に就任してから初めての外遊となるが、李氏は十分な成果を手に帰国することができたといえるだろう。

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