ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

米中首脳会談が行われるリゾート施設サニーランドとはどのような場所なのか?

 

 6月7日~8日の日程で、いよいよ米中首脳会談が開催される。今回の首脳会談は首都ワシントンではなく、カリフォルニア州にあるサニーランドと呼ばれるリゾート施設で行われる。
 米国がわざわざこのような場所を会場として選んだということは、今回の首脳会談に対して米国が大きな期待を寄せていることをうかがわせる。リゾート施設を会場にすれば、くつろいだ雰囲気を演出することができるだけでなく、情報の統制が容易になり、場合によっては微妙な状況となるテーマについても、突っ込んだ交渉を行うことができるからだ(本誌記事「習主席の米国訪問日程が近付く。ささやかれる首脳会談の本当のテーマ」参照)。

 ところでカリフォルニアにあるこのサニーランドとはどのような場所なのだろうか?
 この施設は米国の実業家でニクソン政権下で駐英大使を務めたこともある故ウォルター・アネンバーグ氏が多額の資金を投じ、各国要人の交流の場として作った施設である。大統領の公式な別荘であるキャンプデービットの民間版ともいわれている(写真)。
 ちなみにアレンバーグ氏の事業の中核はメディア関係で、雑誌「セブンティーン」や「テレビガイド」などが有名だ。

 アネンバーグ氏は、レーガン政権当時、気前よくこの施設を開放しており、レーガン大統領夫妻を中心に、英国のエリザベス女王やサッチャー首相、イランのパーレビ国王など当時の世界的著名人がこの施設に迎えられた。
 施設内部の建物は建築家のクインシー・ジョーンズ氏(音楽家とは別人)によって手がけられ、モダニズム様式で統一されている。建物の外部や内部の写真を見ると、確かにオーソドックスなモダニズム様式に沿ってデザインされていることが分かる。美しく配置された庭園も見事だ。
 現在は一般に開放されており、誰でも施設内部の建築物や庭園を見学することができる(首脳会談中はもちろん一般公開は停止されている)。
 またアネンバーグ氏は中国の美術品の収集家としても知られており、サニーランドには清朝時代の美術品が多数展示されている。米中首脳会談の場所に選定されたのもこのあたりに理由がありそうだ。

 ワシントンで首脳会談が開催される場合と異なり、このような場所では非公式の会談も比較的自由に設定することが可能となる。今回の首脳会談では北朝鮮問題やサイバー攻撃問題が話し合われる予定となっているが、それは表面的なテーマに過ぎないともいわれる。米中間の軍事バランスをどのようにしていくかという微妙な問題については、このリゾート施設の特性を生かし、目立たない形で会談が進められることになるのかもしれない。

 - 政治 , ,

  関連記事

ilc
次世代加速器ILCの日本誘致論。背後には4000億円という巨額の土木工事が存在する

 宇宙誕生の謎を研究する次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本誘致 …

stigurittuabe
スティグリッツ氏の主張は実はアベノミクスと正反対。それでも来日した理由とは?

 安倍首相が、世界的な経済学者を次々に官邸に呼んで会談を行っている。永田町では消 …

bunkaku
中国で腐敗撲滅隊なる政治ショーが流行。だが「文革」を連想させる光景に不安の声も

 権力者の腐敗が社会問題化している中国で、腐敗撲滅隊と呼ばれる政治ショーがインタ …

obama201301
安倍首相の早期訪米を米側が拒否。この流れは今に始まったことではない

 早期の訪米で日米安保体制の強化を図り、中国に対する牽制球にするという安倍首相の …

iannfugoui
慰安婦問題で日本は全面的に譲歩。振り上げた拳を降ろしただけで交渉は終了

 日韓両政府は2015年12月28日、従軍慰安婦問題について合意に達した。旧日本 …

pakucongress
産経ソウル前支局長無罪判決が、極めて妥当かつ民主的である理由

 韓国のソウル中央地方裁判所は2015年12月17日、朴槿恵大統領の名誉を傷つけ …

portgal
プライドが許さない?旧植民地からの逆投資に反発するポルトガルは愚の骨頂?

 経済金融危機に陥っているスペインとポルトガルが、旧植民地との新しい経済関係の構 …

netaniyafunageki
イスラエル総選挙。オバマ政権にケンカを売ったネタニヤフ首相が再選へ

 イスラエルで総選挙が行われ、ネタニヤフ首相が率いる与党リクードを中心とした右派 …

meisousenkyo
英国の総選挙。まさかの過半数割れだがマーケットには案外好都合?

 当初、与党保守党の圧勝が予想されていた英国の総選挙は予想外の結果となった。保守 …

airport
先進国と新興国の人材移動が活発に。グローバル時代の厳しい現実

 経済危機の長期化とグローバル経済の進展によって、先進国と新興国の間における人の …