ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

副作用続出で子宮頸がんワクチンの推奨中止へ。なぜ拙速に事は進められたのか?

 

 厚生労働省は副作用の報告が相次いでいる子宮頸がんワクチンについて、積極的な接種の呼びかけを一時中止する。ワクチン問題について議論している、同省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会での決定を受けた措置。

 子宮頸がんワクチンは、2013年3月の予防接種法改正案の成立を受けて、4月から定期接種の対象となっている。
 だがこのワクチンについては以前から副作用の問題が指摘されており、2009年の発売以降、約2000件の報告が上がっていた。中には慢性的な全身の痛みなど重篤な副作用も散見されている。
 同部会では、副作用の報告が相次いでいることなどから、定期接種は継続するとしながらも、積極的な接種の呼びかけを一時中止することを決定した。

 同ワクチンの定期接種化にあたっては、重篤な副作用の問題から、疑問の声が多く寄せられていた。だが同ワクチンは国会でスピード審議され、たちまち定期接種の対象となってしまった。法制化にあたっては、製薬会社が専門のロビイストを雇って本格的な政治工作を行ったことが知られており、こうした製薬会社の取り組みがスピード審議の背景になったとの見方も一部には存在している。

 子宮頸がんの患者数は、年間約8000人、死亡者数が約2500人であり、他のガンと比べれば罹患する確率は非常に少ない。また子宮頸がんは性感染症であり、基本的に予防が可能な病気である。このような状況を総合的に考えると、わざわざ副作用のリスクを国民に負わせてまで、積極的に推奨すべきワクチンなのかはやはり疑問である。

 安全性が十分に確認されている他のワクチンについても、一定レベルの副作用リスクは存在する。基本的にはリスクとベネフィットを考え、接種するかしないのかについて、本人の自由意思で決定するのが本来の姿といえるだろう。

 - 政治, 社会 , ,

  関連記事

nhkkaichou
わずか2日で自説を撤回。NHK籾井会長発言がもたらすもう一つの弊害とは?

 NHKの籾井勝人会長は2014年1月27日、従軍慰安婦問題について「どこの国に …

eads
欧州の防衛大手EADSが大リストラ。防衛産業もIT化の流れには逆らえない

 エアバス社の親会社で、欧州の航空宇宙最大手のEADSは2013年12月9日、宇 …

meti03
官製ベンチャーキャピタルの産業革新機構は、まるで公共工事のゼネコン

 産業革新機構は2014年1月8日、日米両国のベンチャー企業育成を手がける株式会 …

chukounen
結局は減額?政府が年金給付額の抑制について具体的な検討を開始

 政府は、年金の給付額抑制に乗り出す方針を固めた。現在のマクロ経済スライド制を見 …

asakusa02
五輪で高まる外国人観光客への期待。だが日本は本当に観光立国を望んでいるのか?

 日本政府観光局(JNTO)は9月18日、8月の訪日外国人客数を発表した。日本を …

iryouhi
資産がある人は医療や介護の自己負担が増加?骨太の方針にマイナンバー制を活用

 政府が今月末の策定を予定している経済財政運営の基本指針「骨太の方針」の中に、資 …

ieren02
米国で3月利上げの可能性が急上昇。2017年は緩やかな金利上昇とドル高継続か?

 これまで見送りとの公算が高かった3月利上げが急速に現実化してきた。FRB(連邦 …

kanntei
日本版NSC設置へ。だが動かない組織の上にいくら新しい組織を作っても結果は同じ

 政府は、外交・安全保障政策の司令塔となる「国家安全保障会議」、いわゆる日本版N …

kokkaigijido
自民党内で大型補正予算論が台頭。税収は見積もりを下回っており国債増発は必至

 英国のEU離脱を受け、与党内で大型の景気対策を求める声が高まっている。中には2 …

watanabejunichi
作家の渡辺淳一氏が死去。和田心臓移植事件からは46年の時が経過した

 ダブル不倫を描いた話題作「失楽園」の著者である作家の渡辺淳一氏が4月30日死去 …