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消費税を巡る発言が活発化。だが基本的にはオンスケジュールで増税か?

 

 10月ともいわれる消費増税の決定時期が着々と近付いてきていることから、消費税をめぐる政府与党内の発言が活発になってきている。

 自民党の高市政調会長は20日の記者会見で経済情勢によっては増税先送りもあり得るとの認識を示した。これに対して甘利経済財政相は21日、「10月時点で引き上げの判断ができるよう景気回復に全力投球していく」と強調した。
 また菅官房長官も21日の記者会見で「経済指標の数字を踏まえた上で、最終的には安倍首相が判断する」と述べ、党内でささやかれる先送り論を牽制した。

 消費増税の先送りについては、参院選前ということもあり、政権内部では選択肢の一つとして議論されてきた。麻生財務大臣のように増税時期の延期について具体的に言及した閣僚もいる(本誌記事「見かけ上?好調なGDPの数値から、安倍政権内部で消費税先送り論が台頭」参照)。
 よく知られているように消費増税法案には景気条項というものが付随しており、名目で3%、実質で2%程度の経済成長が増税の条件ということになっている。
 もっとも、実際の景気条項はこの目標を達成しなくても増税できる曖昧な表現になっているのだが、官僚作文の内容について議論することはほとんど意味をなさない。政治力さえあれば、官僚の文言など簡単に覆すことが可能であり、逆に政治力を発揮できなければ文言の有無にかかわらず、役所をコントロールすることは不可能だからだ。

 現在の永田町において消費増税の導入延期を強力に推進する政治力学は存在しない。その結果、先送り論は議論されているものの、政治的動きにまでには結びついていないというのが現状だ。しかも第1四半期の実質GDPは当初の年率3.5%から上方修正され年率4.1%という良好な数字になっている。これは物価がマイナスになっていることで実現したものであり、一種のトリックなのだが、少なくとも世論には景気回復が順調との印象を与えることはできる。
 政府与党内において景気の現状が悪いこと主張するメリットはほとんどなく、第2四半期についても第1四半期と同程度の実質成長率を実現できる見込みが高いことを考えれば、良好な実質GDPの数値が強調され、増税の根拠となることは容易に想像できる。

 残すは安倍首相による鶴の一声ということになるが、維新の会の自爆ともいえる支持率低迷で、相対的に自民党は有利な状況である。安倍首相は、消費増税を延期することを選挙の目玉としなければならないほどに追い込まれてはいない。

 結局のところ高市氏の発言も、党内に向けたガス抜きとしての意味合いが強く、増税延期の大きな動きにはつながりにくいだろう。選挙前に株価がさらに暴落するなどのハプニングが起こらない限りは、消費増税の準備は着々と進められることになる可能性が高い。

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