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プルサーマル計画の意義が薄れる中、震災後初となるMOX燃料が高浜原発に到着。

 

 関西電力高浜原発3号機で使用するMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)を積んだ輸送船が6月27日、高浜原発の専用埠頭に入港した。福島原発の事故後、MOX燃料が海外から日本に輸送されるのは初めてとなる。

 MOX燃料は、ウランにプルトニウムを混ぜたもので、本来はウランだけで使用する既存の軽水炉においてプルトニウムを燃料として使用するためのもの。
 フランスの原子力大手アレバ社に製造を委託しており、日本への輸送は、英国の核燃料輸送専門会社パシフィック・ニュークリア・トランスポート社の専用船「パシフィック・イーグレット」(写真)が担当した。

 日本が従来想定していた核燃料サイクル計画では、使用済み核燃料から抽出されたプルトニウムは高速増殖炉を使って再利用することになっていた。だが高速増殖炉の原型炉である「もんじゅ」はトラブルから運転停止に追い込まれており、原子力規制委員会から体制の見直しを指示されている。運転再開は事実上無期限延期の状態となっており、高速増殖炉でプルトニウムを燃やす計画は頓挫している(本誌記事「高速増殖炉もんじゅの運転再開が困難に。破綻に近づく核燃料サイクル政策」参照)。

 MOX燃料の利用は、もともと高速増殖炉が普及するまでの過渡的な措置として、既存の軽水炉でプルトニウムを利用できるようにする計画(プルサーマル計画)として始まった。だが高速増殖炉の計画全体が頓挫している今、プルサーマル計画そのものの存在意義も怪しくなっている。

 既存の軽水炉はそもそもプルトニウムを燃料として使用することを想定しておらず、炉心特性を考えると、安全性の見地からプルトニウムの利用は控えた方がよいといわれている。
 一方で、これまでの使用済み燃料の再処理でたまったプルトニウムを放置しておくことは、安全保障上好ましいことではない。プルトニウムは容易に核兵器転用ができるため、過剰なプルトニウム保有は核武装の疑念を諸外国に抱かせる危険性があるからだ。またテロリストの格好の標的になるという問題もあり、日本としては保有量を減らしたいところである。

 だが、高速増殖炉の計画が事実上頓挫した今、プルトニウムを処理するための措置としてのプルサーマルというのは本末転倒な姿といえる。仮に原発の再稼働が国民のコンセンサスを得られたとしても、プルサーマルや核燃料サイクル政策の継続はまた別の問題である。
 もんじゅの運転再開のメドが立たず、六ヶ所村の再処理施設もトラブルを起こしている現状で、本当に今後も核燃料サイクル計画を継続していくのか、国民的な議論が必要なはずである。米国のように再処理はせず、ウランだけを使用するという選択肢も真剣に検討する必要があるだろう。

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