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朴槿恵大統領が中国を訪問し習主席と会談。中韓の親密ぶりが際立つ

 

 韓国の朴槿恵大統領は6月27日、中国を訪問し習近平国家主席と会談した。両首脳は朝鮮半島の非核化を目指すことで一致し、中韓自由貿易協定(FTA)推進をうたった共同宣言をまとめた。
 今回の会談で中国側は、習氏が人民大会堂の前でわざわざ朴氏を出迎えるなど、中国が韓国の訪問を歓迎していることを強く印象付けるものとなった。朴氏は、今回の訪中において前例を破り、大統領就任後、日本よりも先に中国を訪問している。中国の厚遇ぶりはこれに応えたものと思われる。

 このところ、中国と韓国は緊密ぶりが目立っているが、実際、双方の利害関係はよく一致している。
 中国は北朝鮮を完全にコントロールできる状態ではなく、北朝鮮が中国抜きに米国と直接交渉する事を強く警戒している。韓国も同様の状況にあり、米国への牽制球という意味で、北朝鮮問題について中韓で連携することには意味がある(本誌記事「朴槿恵大統領とオバマ大統領が初会談。双方に警戒感があり、様子見に終始」参照)。
 朴氏は、北朝鮮に対して強い姿勢で交渉に臨む一方で、対話や人道支援で南北の信頼構築を目指す「朝鮮半島信頼プロセス」と呼ばれる概念を掲げている。これにもとづき朴氏は南北非武装地帯に世界平和公園を作るプランも提唱している。もちろんこれは、南北間の関係に関するイデオロギー的な意味合いもあるが、公共工事を伴う南北双方にとっての経済利権の話でもある。

 また中国にとってFTAは非常に重要なテーマだ。最終的には、日本も交えたアジア全域のFTA締結が目標だが、これを中国主導で実現できるのか、そうでないのかでは大きな違いとなる。中国としては、冷え切った日韓関係を利用して、中韓FTAを先行して進め、最終的には中国主導で日本を交渉の場に引きずり込む戦略だ。もちろんその背後には最終目的である米国との交渉が控えている。

 日本としては日中韓の経済協定に強くコミットしていくのか、中韓の接近は放置し一定の距離を置き続けるのか、近い将来選択を迫られる可能性が高い。中国の最終的な目的は米国との経済連携であることを考えると、日米対中韓という図式は成立しにくい。中韓の接近に対して、単純に米国と連携を深めればよいという図式にはならないだろう。日本は米中の狭間で難しい舵取りを迫られつつある。

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