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新みずほ銀行がようやく発足。だが失われた10年はあまりにも長い

 

 みずほフィナンシャルグループのみずほ銀行とみずほコーポレート銀行が7月1日合併した。新しい名称は「みずほ銀行」となる。
 両行には業務の重複も多く、別々に業務を行う意義は失われていた。だが出身母体の派閥争いが激しく、なかなか統合に踏み切れないという経緯があった。昨年から実質的な統合作業を進めてきた結果、今回の合併でようやくひとつの銀行に集約されることになった。

  みずほフィナンシャルグループは、旧第一勧業銀行、旧富士銀行、旧日本興業銀行の3行が合併してできた会社である。
 投資銀行業務に強みを持つ興銀と、リテール部門を中心に広範囲な顧客基盤を持つ残り2行が補完することで、高い収益を実現できると期待された。
 だが合併後も旧行意識がなくならず、業務はバラバラに行われた。極めつけはシステムの統合で、新システムの開発企業選定をめぐって派閥争いが勃発。統合が中途半端に終わり、大規模なシステム障害を引き起こすという大失態を演じた。
 2度のシステム障害をきっかけに、ようやくたすき掛け人事を終了させ、両行を合併させる決断に至った。2002年の合併から実に11年の歳月が費やされている。

 この間に同社が失ったものはあまりにも大きい。海外銀行との収益力の差が年々拡大する中、内向きな作業に時間を費やし、業容拡大のチャンスを逃してきたからである。
 米銀のウェルスファーゴやJPモルガンチェースはここ10年で総資産額を3倍に拡大させている。これに対してみずほグループは1.4倍足らずである。しかも邦銀の収益力は国際的に見て極めて低いことが知られている。
 銀行の収益力を知るもっとも簡単な指標は、総資産に対して経常収益がいくらなのという割合である。これは一般的な利回りと近いものであり、銀行が預かった資産をおよぼ何%で運用しているのかが分かる。みずほグループの数値は1.6%強だが、海外の銀行は4%から6%という数字が並ぶ。日本は超低金利が続いていたというハンデはあるが、リーマンショック後は世界的に低金利であったことを考えると、それだけを言い訳にすることはできない。

 やはり超優良企業に偏った融資姿勢と国債運用という安易な収益源に依存した結果といえるだろう。本来は手数料収入が多く収益力が高いはずだったみずほコーポレート銀行とリテール中心のみずほ銀行の収益力がほぼ同レベルであったこともこれをよく表している。

 みずほグループは、11年の時を経てようやく収益拡大に全力を傾けることができる体制が出来上がった。今回の統合で、国際標準のレベルに収益力を拡大できるのか、経営陣の真価が問われている。

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