ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

アシアナ航空機の事故原因が徐々に明らかに。速度が足りず揚力を失い地面に激突

 

 米サンフランシスコ国際空港への着陸に失敗し炎上した韓国アシアナ航空ボーイング777型機について、事故の詳細が少しずつ明らかになってきている。

 同機が墜落した直接の原因は失速によるものであることはほぼ確実になっている。
 米運輸安全委員会7月7日、事故機は目標速度を「大幅に下回る」速度で滑走路に接近していたと発表した。また、操縦士らは事故発生の1.5秒前に着陸中止を要請していたことも併せて発表した。
 飛行機は一定の速度が維持されないと揚力(浮かぶ力)を確保することができない。失速とは速度が低下して揚力を確保できなくなった状態を指す。同機は目標速度を大幅に下回ったことで揚力が確保できなくなり、墜落したことになる。

 同機の進入角度は本来よりも浅く、速度も遅い状態であった。着陸4分前には時速400キロ程度の速度がなければならないところ、同機の速度は時速350キロ程度、着陸直前には250キロ程度が必要なところ160キロだったという。
 操縦士らは着陸7秒前に異変に気づき、エンジンの推力を上げ揚力を増やそうとした。だがジェット機のエンジンはスロットルを上げてから実際に出力が上昇するまでにライムラグがあり、揚力の確保が間に合わず墜落したものとみられている。

 一部では適切な進入角度の誘導を行うILSと呼ばれるシステムが工事中で作動していなかったことが報道されている。だが、ILSが停止中であることはあらかじめ航空会社に伝えられていたほか、ILSを使わない操縦士も多く、作動していなかったこと自体は特に問題ではないという。

 飛行機の着陸には、ILS以外にも多数の支援システムが存在しており、同機が着陸する際の周辺環境に大きな問題はなかった。操縦士のミスか、機械的な故障が考えられるというが、現時点では操縦士のミスの可能性が高いといわれている。ただ、着陸の進入角度が浅いことや速度が低下していることは「普通の操縦士であればすぐに気づくもの」(旅客機の操縦士経験者)だという。このことから、何か複合的な要因が背景にあった可能性も考えられる。

 - 社会 , ,

  関連記事

sikeisikkou
世界の死刑執行数。中国がダントツのトップで、イスラム圏を圧倒

 国際的な人権団体アムネスティ・インターナショナルは2015年4月1日、2014 …

chusha02
副作用続出で子宮頸がんワクチンの推奨中止へ。なぜ拙速に事は進められたのか?

 厚生労働省は副作用の報告が相次いでいる子宮頸がんワクチンについて、積極的な接種 …

gakkou
学校における「いじめ」の各国比較研究。教育プログラムの多様化はひとつの解決策

 全国都道府県教育長協議会は2015年1月、諸外国におけるいじめ問題の比較研究の …

kansha
公務員宿舎の家賃を2倍に値上げ。公務員たちのトンデモなホンネとは?

 政府は、これまで批判の声が大きかった国家公務員宿舎の家賃を2倍に引き上げる方針 …

roujin
都市在住高齢者の地方施設への移住が検討されている背景とは?

 都市部における介護施設不足の解決策として、地方施設への移住を促す動きが活発化し …

goldenspike
とうとう宇宙工学もコモディティ化?米国で政府の宇宙開発をアウトソースする会社が登場

 宇宙開発企業である米GoldenSpike社は6日、月への有人宇宙飛行事業を行 …

drugeconomy
麻薬や売春など地下経済をGDPにカウントする動き。ランキングに混乱も

 麻薬や売春など、いわゆる地下経済をGDP(国内総生産)に含めることに関する議論 …

gun
3Dプリンタの普及で銃の自宅製造が可能に?日本で懸念されるヒステリックな過剰規制

 3次元データをもとに、立体的なオブジェクトを手軽に作ることができる3Dプリンタ …

kazoku
出生率に関する内閣府の研究結果。伝統的価値観は出生率向上にあまり寄与せず?

 内閣府は8月30日、家族の価値観と出生率に関する研究結果を発表した。伝統的な家 …

kokuzei
政府・与党が保険金への相続税軽減を決定。庶民には関係なく、富裕層のみが恩恵

 政府・与党は、死亡保険金にかかる相続税を軽減する方針を固めた。これまでは「相続 …