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中国経済の失速がさらに鮮明に。だが日の丸製造業の凋落が皮肉にも中国リスクを軽減?

 

 中国国家統計局は7月15日、4~6月期の国内総生産(GDP)を発表した。物価の上昇分を除いた実質GDPは7.5%となり、7.7%だった1~3月期と比べて0.2ポイント低下した。上半期の実質GDPは7.6%となった。成長率の低下は2四半期連続で、中国経済の失速がより鮮明になった。

 中国では習近平政権に移行後、これまでのバブル的な経済運営の膿を出すことに政策の主軸が移っており、場合によってはハードランディングとなっても不良債権の処理を進める意向といわれる。
 習近平政権における経済成長の目標値は年7.5%程度であり、これは10%成長を続けてきた従来の中国からするとかなりの低成長ということになる。
 だが経済政策の司令塔である李克強首相は、7.0%程度までの失速はやむを得ないと判断しているとされ、秋以降にはもう一段、経済指標が悪化する可能性もある。

 中国経済がさらに失速した場合、日本からの輸出が減少するなどの影響が懸念される。だが皮肉なことに、日本における中国経済失速の影響は、他国に比べれば相対的に少ない可能性がある。すでに中国向けの輸出はかなり減少しているからである。

 中国向けの輸出額は2010年をピークに減少に転じている。このところの円安で多少金額ベースでは持ち直しているが、基本的に減少傾向は変わっていない。一方中国は、日本からの輸入を減らす代わりに、アジア域内からの輸入を大幅に拡大している。このことは、中国に拠点を置く製造業(日本メーカーを含む)が、割高な日本からの部品輸入をやめ、アジア域内での部品調達にシフトしていることを示している。

 中国は日本を抜いて世界第2位の経済大国だが、1人あたりのGDPは先進国の10分の1しかなく、成熟した消費市場が育っているわけではない。中国は最終消費地としてではなく、あくまで、中国で製品を組み立て、米国や欧州に輸出するための中継基地として繁栄してきた。
 これまで日本のメーカーは中国に工場を建設し、日本から基幹部品を輸出してコストの安い中国で組み立て、米国や欧州に再輸出していた。だがアジア各国の技術力が向上してきたことで、日本から部品を輸出する必要性が薄れてきたため、中国向けの輸出が減少していると考えられる。

 しかも日本企業における中国の消費市場向けの製品展開は、欧米企業と比べると完全に出遅れている。中国経済がハードランディングした場合の影響は、欧米企業の方がはるかに大きいだろう。もちろん、打撃を受ける欧米企業のあおりを受け、日本企業も危機とは無縁ではいられない。だが製造業の国際競争力が低下し、中国市場の開拓に出遅れていたことは、皮肉にも中国リスクに対する耐性として作用しそうである。

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