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子宮頸がんワクチンで有名なグラクソが、中国で大規模な贈賄事件

 

 中国の公安当局は7月15日、英国の大手製薬会社グラクソ・スミスクラインが、政府高官や医師に多額の賄賂を贈り、不正に薬価をつり上げていたと公表した。すでに先月末に同社の中国人社員4人を拘束しているという。

 公安当局によれば、同社は旅行代理店を通じて医師や政府高官に賄賂を贈っていたという。同社が医師などを招いた学術会議を各地で招集し、旅行代理店に経費を水増しして発注。旅行代理店は会議に参加した医師や政府高官に賄賂を配っていたという。
 こうした接待旅行と贈賄を専門に行うための実態のない旅行会社が多数設立されており、贈賄に使われた金額は過去5年間で数億ドルにのぼるといわれる。これは同社の売上げの2割にも達する金額だ。中国で販売される同社の薬の価格は原価の10倍を超えているという。

 同社は世界的な製薬会社の1社だが、このところ各地でトラブルを起こしている。同社の米国法人は2012年7月、抗うつ剤の処方をめぐって、当局が許可していない使用法を宣伝したり、糖尿病薬のデータを一部改ざんしていたとして合計2400億円の罰金を科されている。
 また2013年6月には、同社の子宮頸がんワクチンであるサーバリックスに重篤な副作用が報告されたとして、日本の厚生労働省が接種の呼びかけを一時中止する事態となっている(本誌記事「副作用続出で子宮頸がんワクチンの推奨中止へ。なぜ拙速にことは進められたか?」参照。

 新薬の開発には多額の投資が必要なだけでなく、失敗する可能性も高く製薬会社にとっては頭痛の種となっている。多額の投資を回収するため、製薬会社はひとたび開発に成功すると、その製品を強引に販売してしまいがちだ。
 製薬会社のこうした体質は以前から指摘されているが、患者の側にも新薬に対する強いニーズがあり、根本的な解決策は見いだされていない。特に中国は賄賂が横行する商習慣であることや、現代的な医療制度を導入してからあまり時間が経っていないこともあり、こうした事件が起こりやすい体質にあるといえる。

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