ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

Googleもいずれ成長鈍化?第2四半期決算は好調だが、クリック単価の下落は止まらず

 

 イ ンターネット検索最大手の米グーグルは7月18日、2013年4~6月期の決算を発表した。売上高は前年同期比19%増の141億500万ドル(約1兆4161 億円)、純利益は同16%増の32億2800万ドル(約3241億円)となった。ネット広告事業は堅調な伸びを見せたが、ここ1~2年の懸案事項であった広告単価の下落は止まっていない。

 同社の売上拡大の主な要因はクリック数の増加である。広告のクリック数は前年同期比で24%も増加した。スマホやタブレットなどモバイル機器からの広告アクセスが増加していることが主な要因。
 だがクリック数の増加ほどに売上高が増えていないのは、広告のクリック単価が減少しているからである。
 同社のクリック単価は2011年4~6月期をピークに下落が続いており、今期のクリック単価は前年同月比で7%下落している。クリック数の増加をクリック単価の下落が相殺してしまっている。クリック単価は2年間では2割近く下がっている。

 モバイル経由の広告は単価が安い。ネット検索のビジネスでは独占的な地位を確保している同社にとって、この克服が最大の課題といえる。だが抜本的な対策はないというのが現実だ。
 スマホやタブレットの普及も一段落したことから、今後急激にクリック数が増加する可能性は低い。一方でPCからタブレットやスマホへの移行は継続することから、今後は売上の鈍化も懸念される。

 今のところ売上げの増加は継続しているので、純利益は前期(2013年1~3月期)に近い水準を維持している。だが今後、売上げが鈍化する事態になればコストを削減する以外に利益成長を継続する方法がなくなってくる。
 同社は現在、年間約7000億円という途方もない金額を研究開発に費やしており、これは同社の管理費の2倍近くに上る。同社の圧倒的な技術力やブランド力はこうした野心的なR&Dが支えているといってよい。
 もし売上の鈍化が始まり、コスト削減で利益成長を維持することになった場合、まず最初にこの経費が減少する可能性が高い。金額が大きいため、コスト削減余地は大きいが、長期的に見た場合の、同社のプレゼンスは低下する可能性がある。
 市場ではこうした先行きが懸念され、決算発表後の18日の時間外取引で株価は一時5%以上も下落した。他社から見れば夢のような高収益体質であることに変わりはないが、同社の驚異的な成長ストーリーはそろそろ正念場を迎えつつある。

 - 経済, IT・科学 , , , ,

  関連記事

mof
10年後には国債1000兆円との財務省試算。だが前提条件が甘く、現実はもっと厳しい

 財務省は3月6日、国債の残高が10年後の2022年度末に1000兆円を超えると …

setsubitoshi
設備投資に回復の兆し。1~3月期GDPの改定値は上方修正の可能性

 企業の設備投資に回復の兆しが見られるようになってきた。財務省が発表した2015 …

mh370inmarusat
マレーシア当局が公開した370便の位置特定に使われた衛星データの中身

 マレーシア航空当局は2014年5月27日、墜落したマレーシア航空MH370便の …

shuinhonkaigi
衆院でマイナンバー法案が可決。喜んでいるのは国税庁とIT業界だけ?

 衆議院は5月9日、本会議において共通番号(マイナンバー)法案を与党、民主党など …

tosho05
新しい増資手段ライツイシューに規制?制度を生かすも殺すも、最後は投資家次第

 既存の株主に対して新株購入の権利を割り当てる「ライツイシュー」の審査が厳格化さ …

abeseichou02
成長戦略に関する議論を大胆に整理してみると・・・・話は意外と簡単だった

 アベノミクスにおける3本目の矢である成長戦略の迷走が続いている。当初、成長戦略 …

abe001
2%物価目標の導入に向けて、政府が日銀に見せつけるアメとムチ

 新年が本格的にスタートしたことで、日銀に対する政府のアメとムチを使ったアプロー …

rikagakuken
新型万能細胞に関する画期的研究から考える、日本の官製イノベーション思想の是非

 理化学研究所の研究チームが、酸性の刺激を与えるだけの簡単な方法で、あらゆる細胞 …

joyou
LIXILグループの中国子会社破たん。積極的な海外M&Aはリスクなのか?

 LIXILグループが、海外子会社の破たんによって大幅な減益に追い込まれる見通し …

shukinpeiru
習近平国家主席が就任早々、米国のルー財務長官と会談

 米国のルー財務長官は3月19日、中国を訪問し、就任したばかりの習近平国家主席と …