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タックスヘイブン(租税回避地)に対する包囲網が狭まる

 

 ジャージー島やマン島など、英国領の租税回避地(タックスヘイブン)が米国との租税協定への調印を迫られている。

 これまでタックスヘイブンは、各種税金が極めて安く、法律によって金融機関に口座を持つ顧客の匿名性が守られていたため、世界中から富裕層の資金を集めてきた。
 だが近年、マネーロンダリングへの疑惑が高まっていることや、各国の税収がタックスヘイブンへの資金流出によって減少しているとの懸念、あるいは富裕層向け金融サービスそのものへの批判などから、タックスヘイブンに対して情報公開を求める声が強くなってきていた。

 米国との租税協定結ぶと、米国政府は米国人がタックスヘイブンに所有する金融資産の内容を開示させるようジャージー島側に要請できるようになる。協定に調印するためには、島の議会の批准が必要とされているが、批准される見通しだ。

 ただ島の住民の中には、今回の調印について、資金が集まらなくなると反対する人も多い。ジャージー島はタックスヘイブンを基幹産業にするという強い意思があり、ルールも徹底している。
 島で生まれ育った人以外には、たとえ配偶者であっても不動産を購入する権利を認めないなど、結婚によって島に帰化する人が増えることを防止している。また各種行政手続きも秘密主義が徹底されており、外部からその様子を伺い知ることはできないようになっている。

 だが時代の流れは確実にタックスヘイブンの側に不利になってきている。米大統領候補のロムニー氏についも、タックスヘイブンに多額の資産を移しているのではないかとの指摘が出ており、米国との協定調印後は、米国人の脱税スキャンダルが多数表面化するかもしれない。

 - 経済

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