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女性活用は効果6兆円との試算。だが女性も働かないと経済を維持できないのが現実

 

 電通総研は7月25日、主婦の再就業による経済波及効果に関するレポートを発表した。結婚や出産などで退職した女性が職場復帰した場合の経済波及効果は6兆円以上になると試算している。政府は成長戦略において「女性の活用」を掲げているが、退職した女性の復帰は現実的に容易ではないとの指摘がある。こうした人材をうまく活用することで、大きな経済効果があることがあらためて示された。

 試算では、再就職を希望している女性の数や該当する就業形態の年収などから波及効果を予測している。国内各部門への直接的な効果は2兆9822億円となり、全体的な経済波及効果は6兆3962億円になるという。
 女性が大量に労働市場に供給されることになると、賃金の低下などが発生する可能性が高く、試算通りの経済効果が得られるのかどうかは微妙だ。
 ただ、日本は専業主婦あるいはそれに近い形態が極めて高いという現状を考えると、波及効果が大きいことだけは間違いないだろう。

 国際的に見ても、社会的な男女平等レベルとGDP成長率には相関があり、男女平等な国ほど成長率が高いという特徴がある。世界経済フォーラムが昨年10月に発表した世界男女平等ランキングでは日本は101位とかなり低く、逆に言えば今後の成長余地が高いと考えることもできる。

 ただ女性の労働市場への開放には痛みも伴う。男女平等ランキングが高く、経済成長率も高い国は、北欧、ドイツ、米国などプロテスタント圏が多く、グローバルな自由競争主義を標榜している国がほとんどである。つまり、女性の活用と自由競争はセットになっているということを意味している。パイが限られた仕事を男性だけでなく女性も含めて奪い合うわけだから、競争が激しくなって当然である。競争が激しくなると労働コストが下がり企業の競争力が強化されて、経済成長が促されるというメカニズムだ。

 日本の場合、欧米と比べて企業の生産性が低く、労働集約的な産業構造から脱却できていない。このような環境で女性を労働市場に開放すれば、賃金の下落は著しいものになる可能性が高い。
 だが日本は経済成長の源泉である人口が減少しており、年金制度も事実上破綻している。男女全員が高齢者になっても労働を続け、総労働投入量を増やす仕組みにしない限り、現在の経済水準を維持することは難しいと考えられる。
 女性の活用はむしろ現状維持のために必須の状況になっていると判断すべきであろう。

 - 社会, 経済 , , , ,

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