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消費者物価指数はじわじわ上昇。GDP成長は来年も物価上昇を上回ることができるのか?

 

 総務省は7月26日、6月の全国の消費者物価指数を発表した。代表的な指標である「生鮮食品を除く総合」が前年同月比0.4%の上昇となった。プラスに転じたのは2012年4月以来、1年2カ月ぶりとなる。

 これまでと同様、ガソリン価格や電気代の上昇が寄与しており、エネルギー価格や独占企業による値上げが主な要因。もっとも0.4%の上昇は前年同月比であり、先月との比較では上昇幅はゼロとなっている。
 ただ今年1月から6月までの期間で価格がプラスに転じた製品やサービス、あるいは価格の下落幅が減少した製品やサービスの数は着実に増加しており、輸入価格の増加が最終価格に転嫁され始めている。

 電気代、ガス代という値上げ幅が著しいものを除くと、ここ半年間で物価上昇が顕著だったのは、衣類、身の回り品、AV機器などである。衣類やAV機器は東南アジアや中国からの輸入が多く、円安が輸入価格を押し上げ、製品価格に転嫁されていることが推察される。
 ただ、最近では外食、調理食品などの価格上昇が目立ってきており、これまで製品価格に転嫁されていなかった分野でも、価格上昇が始まっていることが分かる。

 インフレには、原材料価格の上昇によって製品価格が上がるコスト要因のものと、景気が過熱しモノ不足になって値上げが進む、需要要因のものという2種類がある。日本経済がインフレに転じているのかという判断はまだ早いが、もしインフレが加速することになれば、コスト要因となることは間違いない。
 コスト要因のインフレでは、経済成長が伴わない場合、値上げによって数量が減少し、さらに経済を停滞させるという悪循環に陥る可能性がある(スタグフレーション)。

 日銀が掲げる2%の目標を達成できる状態になった時に、これを超える水準の経済成長を実現していないと、スタグフレーションが現実のものとなってしまう可能性がある。足元のGDPは今年1月に成立した補正予算による公共事業で良好な数値となっているが、来年はその効果が消滅する。また消費税の増税という逆風もある。物価の上昇だけでなく、持続的な経済成長をどのようにして実現するのか、アベノミクスではその答えをまだ提示していない。

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