ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

内閣府が来年以降の経済成長試算を提出。増税、低成長、物価高のトリプルパンチ?

 

 内閣府は8月2日に開催された経済財政諮問会議において、2013年度の経済見通しを明らかにした。物価の影響を考慮した実質GDP成長率は2.8%とし、2月に閣議決定した政府経済見通しから0.3ポイント上方修正した。物価の上昇を考慮しない名目GDPは2.6%にとどまる見込みで、2013年度中はデフレが継続すると予想している。また消費税増税が予定されている2014年度については、実質成長率が1.0%と大幅にダウンすると試算した。

 2013年度の実質GDPは、個人消費や住宅購入の伸びが見込まれるため、前回見通しから上方修正となった。ただ数字全体としては今年1月に成立した2012年度補正予算(総事業費20兆円、政府支出10兆円の緊急経済対策)の効果が大きく、公共事業に依存した経済成長といえる。また民間の設備投資は前回見通しよりも伸び率を下方修正しており、企業の設備投資が予想通りには伸びていないことを伺わせる。

 2014年4月に予定されている消費税の8%への増税については、足元の良好なGDPの数字だけから判断すれば、予定通り増税になる可能性が高い。問題は2015年10月に予定されている10%への引き上げである。
 今回、明らかになった試算では2014年度のGDP成長率は1.0%となり、2013年度と比較すると大幅なダウンとなる。成長率が低下する中で8%への引き上げと10%への引き上げ決定を実施しなければならない。
 また2014年度の名目成長率は3.1%となっており、物価上昇が顕在化するという前提になっている。消費者物価指数の伸びは3.3%と試算されており、この水準になるとインフレを実感する国民も増えてくる可能性が高い。

 経済財政諮問会議には中期財政計画も提出されている。消費税増税が最終決定されていないので具体的な数値は流動的な面があるが、社会保障費の自然増もあることを考えると、2014年度以降の予算で大型の公共事業は実施しにくい状況にある。来年以降は、低成長とインフレに加え、消費増税が予定通りであれば増税というトリプルパンチになりそうである。

 - 経済 , ,

  関連記事

shanhai
4月の中国主要経済統計。穏やかな回復は続いているが状況は今ひとつ

 中国国家統計局は5月13日、4月の主要経済指標を発表した。全体として強弱まちま …

japandisprei
事実上のジャパンディスプレイ救済策。今度は有機EL事業を統合

 国策ディスプレイ・メーカーであるジャパンディスプレイ(JDI)は2016年12 …

gold04
スイスが中央銀行保有資産の2割を金にするという国民投票を実施。現実性は?

 中央銀行が持つ資産の少なくとも20%を金で保有することを問う、スイスの国民投票 …

putin02
プーチン大統領と敵対する亡命ロシア人富豪が死亡。暗殺ではなく自殺といわれているが

 ロシア人の大富豪ベレゾフスキー氏が、3月23日、亡命先である英国の自宅で死亡し …

jinminginkou
中国が年内に金利完全自由化を実施。グローバル市場との一体化が進む

 中国人民銀行の周小川総裁は2015年3月12日、年内に預金金利の上限規制を撤廃 …

seveneleven
コンビニ最大手のセブンがとうとう加盟店からのロイヤリティ減額を決断

 コンビニ最大手のセブン-イレブンが「聖域」とされてきた加盟店からのロイヤリティ …

toshiba03
東芝がようやく決算を発表。だが根本的な問題は何も解決していない

 不正会計問題で決算発表を延期していた東芝は2015年9月7日、2015年3月期 …

abe20150512
政府の財政健全化計画。増税は封印し、高い経済成長に依存するプランへ

 財政健全化計画策定に向けた政府内の議論が活発になっている。安倍首相は2015年 …

koureishasigoto
働く高齢者が1割を突破。だが一方で働かなくてよい人との格差は縮小せず

 働く高齢者の割合いが就労者全体の1割に達したことが総務省の労働力調査で明らかに …

abekaisan20141119
まるで民主党の政策?緊急経済対策は商品券など直接支援が中心

 安倍首相は2014年11月18日、消費増税の先送りと衆議院の解散を発表すると同 …