ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

オバマ大統領が国民監視プログラムの改革案を発表。大きな変化はない可能性が大

 

 オバマ米大統領は8月9日、ホワイトハウスで記者会見を行い、政府の情報監視プログラムの見直しを行うと発表した(写真)。米情報機関による国民監視システムの存在を暴露したCIA元職員エドワード・スノーデン氏の事件を受けての措置だが、オバマ大統領は、監視プログラムの改革は以前から計画されていたものであることを強調した。

 オバマ大統領が発表した改革案は主に4つの項目で構成される。
 まずひとつは、政府による情報監視の根拠とされる愛国者法第215条の見直しを議会とともに実施するというもの。愛国者法215条は、捜査機関が通話記録やネット閲覧記録などを必要に応じて自由に収集できることの根拠とされている。同条項をめぐっては、以前から政府による拡大解釈の問題が指摘されていた。
 二つ目は、外国情報活動監視裁判所に個人情報収集の専任の部署を設置するというもの。同裁判所は1978年に成立した外交情報監視法に基づいて設立されたもので、諜報活動分野について専門的に令状を出す役割を持つ。ただ実際には捜査機関よる無制限の捜査を追認してきたとして、その存在や役割に対して疑問の声も上がっている。
 三つ目は、NSA(国家安全保障局)内部に個人情報対策専門の部署を設置すること、最後は政府の情報監視を外部の専門家にチェックさせるというものである。

 愛国者法215条の見直しについては、実施されれば相応の効果が得られる可能性が高いが、残り3つの効果は乏しいとみる関係者は多い。そもそもこうした情報監視活動について内部のチェック機能は働きにくいからだ。オバマ大統領は、スノーデン氏が暴露した国民監視活動は必要不可欠との立場を崩しておらず、改革プログラムが具体的に動き始めても大きな変化にはならない可能性が高い。

 - 政治, 社会, IT・科学 , , , ,

  関連記事

nenkin02
欧州で再び年金制度改革が議論に。日本がのんびりしているのは外圧がないから?

 債務問題を抱える欧州で年金制度を見直す動きが再び活発になってきている。フランス …

no image
決着が付いていない中国の政権争い。誰と誰が揉めているの?

 中国の次期政権をめぐるゴタゴタはまだ解決していないようだ。  党総書記に内定し …

orando04
中国叩きの一方で大統領自ら投資を呼び込み。フランスのちぐはぐな対応はまるで日本?

 フランスのオランド大統領は中国の実業家グループをエリゼ宮(大統領府)に招き、大 …

nec
NECのスマホ事業撤退は、日本型ガラパゴス産業の象徴?

 これまでNTTドコモと二人三脚で携帯電話事業を展開してきたNECが、スマホから …

romuni
ロムニー候補の支持率が急上昇した背景に、イスラエルロビーの猛プッシュあり

 米大統領選の共和党候補、ロムニー前マサチューセッツ州知事の支持率がTV討論会を …

4gouki
福島第1原発4号機からいよいよ使用済み燃料取り出しがスタート

 東京電力は2013年11月18日、福島第一原子力発電所4号機の使用済み燃料プー …

marines
日本の軍事費は世界第5位に。だが自衛隊の「質」はどの程度なのか?

 スウェーデンのシンクタンク・ストックホルム国際平和研究所は4月15日、世界の軍 …

tenanmon
中国がネット検閲に加えて、利用者の実名登録を法制化。言論弾圧を強める

 中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)常務委員会は28日、インターネット …

aso03
政権幹部から景気に対する慎重な見方が相次ぐ。消費増税の影響は予想より大きい?

 安倍政権幹部から、景気の先行きに対する慎重な発言が目立っている。甘利経財相が「 …

kanmintaiwa
企業に設備投資を要請する官民対話。企業の財布は便利な財源?

 政府は2015年10月16日、企業に設備投資を促すための官民対話の初会合を開催 …