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本当は独裁政権など続けたくない?アサド大統領のものとされるメールの真偽

 

 英国のガーディアン紙がシリアのアサド大統領が送受信したとされるメール内容を報道し話題となっている。アサド大統領によるものとされるメールは3000通以上あり、シリアの反体制派が何らかの手段で入手したとされている。

 メールの内容は多岐にわたるが、その中にはアスマ夫人との間で交わされたものが含まれており、デモを弾圧したり、強権的な政治を続けることを悔やんでいるという。2月に夫人に送ったとされるメールには、米カントリー歌手の歌が添付されており、その歌詞は「今の自分はなりたい自分じゃない」というもので、アサド氏の心情を表しているとされる。

 このメールが本物であるかは確認されていない。アサド大統領に職務遂行能力がないことを印象付けるための情報操作である可能性もあり、そのまま内容を信じることは危険だ。

 だがアサド大統領は、もともとは欧米で教育を受けた人道的な政治家というイメージが強い人物であった。このため、欧米ではこのメールは本物ではないか?と考える人も多いという。

 イラクのフセイン大統領やエジプトのムバラク大統領など、中東の独裁的な政治家が次々と姿を消す中、シリアのアサド大統領は、今や、独裁者の象徴のような存在となっている。
 だが、もともとアサド大統領は、英国で教育を受けた医師であり、以前は政治にほとんど関心を持っていなかった。父親であるアサド前大統領の死をきっかけに大統領に就任した際には、欧米流の人権思想を持った開かれた政治家として知られていた。
 またアスマ夫人とはロンドンで出会って結婚しているが、彼女は英国生まれで投資銀行に勤めるキャリアウーマンだった人物だ。アスマ夫人もシリアに欧米流の価値観をもたらす人として注目されていたのだ。

 欧米では、中東やアジアの有力者の子弟を留学生として受け入れ、将来のパイプ作りに生かす取り組みが国策として行われている。そこには、欧米流の価値観を自然に身につけさせ、最終的には欧米式の統治方法を途上国に普及させる役割も期待されている。
 一部ではそうした取り組みは功を奏しているが、アサド大統領のようなケースでは、これが逆効果になっている。欧米流のプレゼン能力に長けているが故に、逆に欧米各国を翻弄してしまったのである。

 現在、米国は中国の指導者の子弟を多数、留学生として受けれている。指導者の子弟は米国の生活をエンジョイし、米国に対してシンパシーを持っているという。とりあえず米国の取り込み戦略は功を奏しているように見える。だが一方で中国国内では、要人子弟の留学(遊学)に対する批判も高まってきており、指導者はポーズとして反米的な発言を行うケースも少なくないという。要人子弟の囲い込み戦略は、諸刃の剣のようである。

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