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火災事故対応から、速度低下と本数減少に踏み切ったJR北海道の決断は妥当か?

 

 JR北海道は9月4日、11月からのダイヤ改正において、札幌と主要都市間を結ぶ特急や快速の最高速度を落とすとともに、運行本数を減らすと発表した。同社では特急列車からの出火、発煙事故が相次いでおり、今回の改正はこれらを受けた措置。このダイヤ改正によって乗客数は年間約28万人減少し、16億円の減収になるという。

 現在、札幌と主要都市を結ぶ特急列車は最高速度130キロで運転している。新しいダイヤでは、これを100キロから110キロ程度まで落とすとともに、1日の運行本数を8本減らす。速度を下げ、運行本数を減少させることで、車両への負荷を軽減し、十分な整備時間を確保する。

 JR北海道では今年4月から、特急列車で発煙や火災が発生する事故が連続して起こっている。このうち床下のエンジンから発煙・出火した事故については、エンジン内部の部品破損が直接の原因であることが明らかになっている。だが、なぜそのような破損が起こったのかについて、はっきりしたことは分かっていない。

 エンジン内部の部品はまさに基幹部品であり、基本的には壊れてはいけないものである。少々の負荷がかかった程度で簡単に破壊されるような強度ではないというのが一般的な見方だ。
 それにも関わらず、連続して同じ部品が破損しているのは、金属疲労など過去の負荷が蓄積していた可能性が指摘されている。JR北海道ではこのあたりについて明確に説明していないが、今回、収益の減少を覚悟してまで、最高速度の低下と運転本数の減少に踏み切ったということは、同社が、慢性的なエンジンへの過剰負荷を懸念していることの表れといってよいだろう。

 同型のエンジンは旧国鉄時代に基本設計が行われたもので50年近く運用されてきた実績がある。デビュー当時はスピードアップの要求に応えられる高出力エンジンとして期待されたが、当初からエンジンがオーバーヒートするというトラブルが発生していた。
 その後、改良を加えながら、実績を積み上げてきたが、最近はスピードアップの要求さらに厳しくなり、エンジンの出力を上げる改良が再び加えられてきている。こうした恒常的な負荷増大によって基幹部品の破損につながった可能性が高い。

 これが事実だとすると、JR北海道が抱える問題は深刻であると解釈することもできるが、逆に考えれば、深刻さを理解しているが故に、速度低下と本数減少という措置に踏み切ったともいえる。速度低下と本数減少が負荷減少に有効に作用すれば、今後は同種の事故は発生しないかもしれない。現実問題として、車両をまるごと入れ替えるといった措置が不可能であることを考えれば、JR北海道の措置は現時点では妥当なものかもしれない。

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