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ダウ平均株価の銘柄が久々に大型入れ替え。米国の産業構造は今後どうなる?

 

 米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズは9月10日、ダウ工業株30種(いわゆるダウ平均株価)の構成銘柄を変更すると発表した。アルミ大手のアルコア(NYSE:AA)、コンピュータ大手のヒューレット・バッカード(NYSE:HPQ)、大手銀行のバンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)が構成銘柄から外れる。一方で、ゴールドマン・サックス・グループ(NYSE:GS) 、クレジットカード大手のビザ(NYSE:V)、スポーツ用品大手のナイキ(NYSE:NKE)を加える。2003年以来の大規模な入れ替えで、適用は9月23日から。

 ダウ平均株価は、ダウ方式と呼ばれる計算方法で算出される。
 市場を代表するとして選出された30銘柄の株価を平均したものだが、新株の発行や分割などで見かけ上の株価が安くなった場合には、これを修正し指数の連続性を保てるようにしてある。

 過去からの推移を見るのに最適な指標といわれており、1896年以来、117年間(30銘柄になってからは85年間)にわたって米国を代表する株価指数として使われている。ちなみに、日経平均株価も同じダウ方式で計算されており、以前は「日経ダウ」と呼ばれていた。

 ダウの構成銘柄は常に見直しが行われており、当初から構成銘柄を維持しているのはゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)1社しかない(同社も2回構成銘柄から外れたことがある)。
 ダウ平均株価はその正式名称が「ダウ工業株30種」であることからもわかるように、製造業を中心とした指標である。最近では金融大国としてのイメージが強いせいか、米国を誤解している人も多いが、米国は圧倒的な製造業大国であり、今でも製造業は重要な産業基盤となっている。だが米国の製造業もソフト化やサービス化が進み、ダウ構成銘柄における伝統的なメーカーの割合は年々低下している。

 今回の見直しで特徴的なのは、伝統的な製造業であるアルコアが指標から外れたことである。アルコアは米国のアルミ大手で、同社の株価は、長年にわたって景気動向を知る重要指標とされていた。だが最近は株価指数や景気との連動性が薄くなってきており、指標としてふさわしくないとの指摘が大きくなっていた。
 新しい構成銘柄の候補としては、新しい製造業を象徴する企業といってよいグーグルやアップルも検討されていたが、株価の高さなどから今回の採用は見送られた模様。

 今回の銘柄入れ替えで、古典的な製造業はボーイング、キャタピラー、GEなど数社を残すのみとなってしまった。だが構成銘柄を外れた製造業の株価は今後期待できないのかという必ずしもそうではない。米国はシェールガス開発の進展によって近い将来エネルギーの完全自給が可能となる。米国のエネルギーコストは急激に低下しており、伝統的な製造業とって有利な条件が揃い始めている。株式市場では徐々に伝統的な製造業の再評価が進んでいるのだ。
 ダウの構成銘柄の変更は時代から半歩遅れるといわれている。アルコアなど伝統的製造業の株価は意外にも5年後には良好な結果を出しているかもしれない。

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