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安倍首相は政権運営に自信満々?ガス抜きとしての党内人事や内閣改造も不必要

 

 自民党は9月17日、役員会を開催し、今月末に任期が切れる石破幹事長ら党三役を続投する人事を決定した。安倍首相は内閣改造も見送る方針といわれており、今後の政権運営に対する強い自信をうかがわせる。

 安倍政権発足当初、首相サイドは石破氏の幹事長就任を強く警戒していた。幹事長は党内に対する影響力が極めて強く、場合によっては政権崩壊の引き金になる役職だからである。
 石破氏は自他共に認める政策畑であり、政局的な動きは苦手とされる。政策通である石破氏を主要閣僚に配置し、幹事長には自らに近い人物を置くというのが首相周辺の狙いであった。
 だが選挙で勝利した幹事長を交代させるには、相応の理由が必要であることや、何より石破氏が幹事長留任を強く望んだことで、石破氏の閣僚処遇案は流れた。

 石破氏が党内、特に地方支部の結束強化に動いたことで、首相サイドは警戒していたが、安倍政権の基盤が着々と固まるにつれて石破氏に対する懸念も薄れてきた。
 以前の自民党政権では、党の部会が絶大な政策に対する絶大な影響力を持っており、政策の重要な部分は党内の議論で決まっていた。だが今回の消費増税に関する議論やTPP交渉開始の決断などを見ても分かるように、ほとんどの政策が官邸と霞ヶ関の中で決まってしまっており、党はその内容を追認するだけの存在になっている。

 もし党の影響力が大きければ、大臣や政務官、党幹部のポストを欲しがる各派閥の意向を尊重し、ガス抜きとして大規模な内閣改造や党人事を迫られていたことだろう。今回党三役が続投となり、内閣改造が見送られたとしても、公然と安倍首相を批判できるだけの党内勢力は存在しない。安倍首相はしばらくの間、現体制で思うがままの政権運営を実現することが可能と考えられる。

 石破氏は当然だが「次」を考えている。首相への支持率が高い現在は、あまり目立った動きをせず、党内の支持基盤固めに専念する可能性が高い。ラッキーだったのは、野田聖子総務会長と高市早苗政調会長の2人であろう。総務会長と政調会長はのポストは、今回の党人事で交代の可能性が最も高いといわれていた。安倍政権の運営が極めて良好であることの恩恵を最大限に受けているのは、実はこの両名かもしれない。

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