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韓国が次期戦闘機としてF15を不採用。理由はステルス性能不足ということなのだが・・・・

 

 次期戦闘機の選定を行ってきた韓国政府は9月24日、最終選考に残っていた米ボーイング社製の「F15SE」を不合格とする決定を下した。次期戦闘機の選定作業はゼロからのやり直しとなる。

 韓国の次期戦闘機の選定については、米ボーイング社製のF15SE、米ロッキード・マーチン社製のF35、欧州ユーロファイター社製のユーロファイターの3機種が候補として上がっていた。だが、2017年から21年にかけて総額8兆3000億ウォン(約7600億円)で60機を購入するという予算をクリアできたのがF15SEだけだったことから、2機種が脱落、F15SEのみで最終選考が行われた。

 F15SEが不合格になった正式な理由は明らかにされていないが、基本設計が1970年代と古いことや、十分なステルス性能がないことなどが問題になったといわれている。F15シリーズはかつて世界最強の戦闘機と呼ばれた機体で、長く米国の主力戦闘機の座にあった。だが最近はF22やF35などステルス性能を持った最新鋭の戦闘機が登場しており、F15は旧式に分類されつつある。韓国のメディアなどでは、日本が次期戦闘機としてステルス性能を持つF35の導入を決定していることから、これに対抗するためにF15SEを不合格にしたとの見方も紹介されている。

 真偽の程は定かではないが、現実はもう少しドロくさい話である可能性が高い。というのも、F35は開発に手こずり、当初の開発費をはるかにオーバーしているという切実な事情を抱えているからだ。
 米国は現在ステルス性能を持った戦闘機としてF22とF35の2機種を揃えている。このうち最強の戦闘能力を持つF22は日本も含めて同盟国への輸出を行っていない。F35はステルス機としては比較的安価であり、廉価版の戦闘機である。米国ではコスト削減を狙ってF35の開発を積極的に進めてきたが、この目算が狂ってしまった。
 F35を開発したロッキード・マーチン社は、何としても米国以外にもF35を大量販売して開発費を回収しなければ採算が取れない。日本に対してF35を購入するよう米国から何度も要請があったのは、こうした事情を反映している。

 日本と同じく米国の同盟国である韓国も事情はほぼ同じである。すでに開発費を回収しているボーイングのF15SEではなく、開発費の回収に手間取っているF35の導入を米国側が強く望んだ可能性は否定できない。
 米国は財政再建の真っ最中であり、国防費の対GDP比を急激に縮小する方針を掲げている。2012年度には4.3%あった国防費の対GDP比は、2020年度には2.6%にまで低下する見込みであり、今後10年間で50兆円近くもの軍事費が削減されてしまう。この予算削減が防衛産業に与えるインパクトは極めて大きく、防衛産業各社は、米国以外の国に対して兵器を売り込むことに必死になっている。

 日本もF35大量調達のあおりをうけて、三菱重工の戦闘機は受注がゼロとなっている。米国のかつてない規模の軍縮は、各国の防衛産業に大きな影響を及ぼしている。

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