ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

Googleの7~9月期決算に見る、スマホ時代におけるネット広告の行方

 

 ネット検索最大手の米グーグルは10月17日、7~9月期の決算を発表した。売上高は前年同期比11.9%増の148億9300万ドル(約1兆4590億円)、 純利益は同36.5%増の29億7000万ドルだった。主力のネット広告事業が順調に推移し広告収入が増大した。ただクリック単価の下落には歯止めがかからなかった。

 ネット業界では、ここ1~2年、スマホ・シフトによる広告単価の下落に悩まされてきた。
 広告単価が下落しても量の拡大でカバーすることができるのか、量の拡大が単価の下落に追い付かないのかについては、専門家の間でも見解が分かれている。
 昨年の同じ時期にはクリック単価が下げ止まる傾向が見られたが、年後半から再び単価の下落が始まった。ただ一方で広告の総量は大幅に伸びており、単価の下落を吸収しているように見える。
 同社の広告クリック単価は前年同期比で8%下落しているが、広告クリック数は逆に26%増加した。結果的に同社の広告部門の売上げは、前年同期費19%増の137億7000万ドルと大きく伸びた。

 同社のクリック単価とクリック数について2年前と比較すると、単価は約2割下落し、クリック数は2倍になっている。同社はネット上の広告トラフィックのかなりの部分を支配できているので、マクロ的にも同じ傾向になっていると見てよいだろう。
 スマホ・シフトによって広告収入はどう変わるのかという課題については、量の拡大と単価の下落がさらに進む方向性であることがより明確になったといえる。スマホ・シフトによって市場規模は拡大しているが、消耗戦により拍車をかける結果となりそうである。
 一方、モトローラから携帯電話事業を買収したモトローラ部門の売上高は11億8000万ドルで34%減になった。だった。モトローラ部門はまだリストラの最中であり、今後の業績への見通しはまだ不確定要素が多い。

 ただ決算の内容は市場予想より良かったことから、同社の株式は時間外取引において一時6%上昇する場面もあった。単価の下落は進んでいるものの、市場の拡大をポジティブに評価しているようだ。

 - 経済, IT・科学 , , ,

  関連記事

kukanjokin
空間除菌グッズの表示をめぐって消費者庁と大幸薬品が大バトル

 空間除菌グッズをめぐる消費者庁と事業者のバトルが激しくなっている。きっかけは消 …

abeshouhizei
法人減税の急浮上によって、政府内部の財政をめぐる綱引きが激化

  安倍政権が消費税の増税と、これに対応した総額5兆円の経済対策を発表したことで …

oecd
OECDが付加価値ベースで見た自国産出割合を発表。日本は世界1位なのだが・・・

 経済協力開発機構(OECD)は5月28日、世界貿易機関(WTO)と共同で、貿易 …

bouekikontena
10~12月GDPはプラス1%。個人消費は横ばいで、状況は大きく変わらず

 内閣府は2017年2月13日、2016年10~12月期のGDP(国内総生産)速 …

hiroshimadosha
多発する土砂災害。日本は国土開発のあり方を再考すべき時期に来ている?

 広島市で起きた大規模な土砂災害から1週間以上経過したが、これまでに70人以上の …

super02
家計の消費支出は3カ月連続でマイナス。安倍政権は10%増税をどう判断するのか?

 総務省は2014年7月29日、6月の家計調査を発表した。2人以上の世帯の消費支 …

merukeru03
ドイツの輸出超過に批判の声が高まる。だがこれはEUの自己矛盾を露呈しかねない

 好調な経済を背景に、欧州経済を支えてきたドイツに対して批判の声が高まっている。 …

kaisha
親の世代と若い世代の企業人気ランキングに異変。日本の大企業はとうとうオワコンか?

 保守的傾向が強く世代間であまり変化のなかった日本人の企業人気ランキングに異変が …

sendaig7
G7を前に日本は八方塞がりの状況。日銀は追加緩和すらままならない?

 G7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)開催を前に、日本が八方塞がりの状況に …

kokuritsukyogijo
創造か破壊か?新国立競技場のあまりの奇抜さと巨大さに各方面から異論噴出

 2020年の東京オリンピック開催が正式決定したことで、メイン会場となる新国立競 …