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世界経済の映し鏡である米キャタピラーの決算。中国景気失速の影響で売上は大幅減

 

 米建設機械大手のキャタピラーは10月23日、7~9月期の決算を発表した。キャタピラーはグローバルに建設機械を販売しており、同社の業績は世界経済の状況を色濃く反映することから、多くの関係者が注目している。売上高は134億2300万ドル(約1兆3000億円)で前年同月比で18%のマイナスとなった。純利益は前年同期比44%減の9億4600万ドル(約920億円)であった。全世界的に景気が足踏み状態になっていることをうかがわせる。

 地域別の売上げでは、主力の北米市場が14%マイナス、ラテンアメリカは12%マイナス、欧州・アフリカは14%マイナスとなった。落ち込みがひどいのがアジア地域で前年同月比32%のマイナスを記録した。
 これは中国が建設インフラの整備を抑制したことが大きく影響している。中国は政府の経済成長目標である7.5%からさらに引き下げを検討しているといわれ、当分市場の拡大は抑制される可能性が高い。

 IMFは10月8日に、最新の世界経済の見通しを発表している。それによると2013年における世界経済の成長率見通しはプラス2.9%となり、前回予想(7月)の3.1%から0.2ポイント下方修正された。先進国の成長率は横ばいだが、新興国の成長率は0.5ポイント引き下げられた。新興国の成長鈍化が全体の成長率見通しが引き下げにつながってる。
 国別では、米国がプラス1.6%(0.1ポイント引き下げ)、ユーロ圏はマイナ ス0.4%(0.1ポイント引き上げ)、中国は0.2ポイント引き下げでプラス7.6%であった。

 欧州はマイナス成長だが、最悪の状態は達しており、数値は上方修正となっている。やはり大きいのは中国の減速でこれが世界経済の足を引っ張っている。キャタピラーの決算もこのような世界経済の環境を反映しており、同社は通期の売上げ見通しを前回から1.8%~5.5%引き下げた。

 世界経済は結局のところ、先進国、特に米国の景気回復に大きく依存する体質になってしまっている。米国の景気回復が足踏みするようだと、世界経済の見通しがさらに悪化する可能性もある。

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