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米国の電話盗聴問題、徐々に具体的手法が明らかに。ドイツの場合は携帯の直接傍受

 

 米国の諜報機関による外国要人の盗聴問題に関して、徐々にではあるが盗聴の具体的な手法が明らかになってきた。各国の米国大使館を拠点として、携帯電話の電波を直接受信したり、相手の携帯電話にスパイウェアを忍び込ませる手法が用いられているという。

 ドイツのシュピーゲル誌が報じたところによると、メルケル首相をはじめとするドイツの盗聴行為の拠点となったのは、ベルリンにある米国大使館だという。
 大使館の最上階付近に電波の透過性の高いカベを設け、その内側部分にアンテナを設置して携帯からの電波を直接受信しているという。現在の携帯電話の電波はデジタルなのでそのまま受信しても会話を聞くことはできないが、デジタル化の符号が分かっていれば音声信号に転換することは可能だ(写真はベルリンにある米国大使館)。

 米国が外国要人の電話を盗聴するといっても、そう簡単なことではない。相手が国際電話をかけた場合や、米国の通信ネットワークを基幹ネットワークとして利用している途上国などについては、米国は比較的容易に盗聴することが可能である。米国は世界情報ネットワークの中心であり、多くの国際通信が一旦米国を経由するからである。
 だがドイツなどの先進国は自国内に基幹通信網を持っており、国内の通話については米国は直接関与できない。相手国の諜報機関と連携し情報をもらうか、違法に装置を設置したり、電波を直接傍受するといった手段を用いないと盗聴は難しいというわけだ。ドイツの場合は、少なくとも携帯電話については電波の直接傍受が行われているらしい。

 またシュピーゲル誌は、ブラックベリーなどのスマートフォンにスパイウェアを侵入させ、機器をコントロール下に置いた上で、情報を引き出す手法も紹介している。ただこの方法は、ハッキングに成功しないと情報を得られないほか、ハッキングの事実を相手に悟られる可能性もあり、リスクが高い手法といえるだろう。

 ちなみに、盗聴スキャンダルの元になったエドワード・スノーデン元CIA職員の情報によれば、米国は各国に置いた大使館を中心に全世界に約80カ所の情報収集拠点を持っているという。アジア地域では、香港、北京、マニラなど12拠点が列挙されているが、日本は含まれていなかった。
 韓国、英国、オーストラリアも含まれていないことから、米国と親密な同盟国は建前上リストから外されているようである。だがこれはスノーデン氏が暴露した資料にそう記載されているだけで、実際のところどうなのかは分からない。親密な同盟国においても同様の活動が行われている可能性は高いだろう。

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