ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

Googleが自動車の自動運転システムを5年以内に実用化。その本当の狙い

 

 米Googleが自動車の自動運転の実用化にほぼメドをつけた。

 同社は8月に、実験車両での走行距離が約48万キロを突破し、無事故だったと発表した。同社の取り組みを受けて、ネバダ州、カリフォルニア州、フロリダ州において、自動運転の自動車が走行できるようにするために法律が成立した。

 同社の共同創業者であるセルゲイ・ブリン氏は「Googleは5年以内に自動運転車を一般市民が利用できるようにする」と述べている。同氏は、自動運転システムの普及によって、事故の減少につながり、障害者が自動車を運転する機会が増加するとしている。

 当然のことだが、同社が多額の資金を投じて自動運転システムを開発するのは、それだけが理由ではない。同社が狙っているのは以下の事業である。

 ①軍事用途
 ②検索エンジンと連動させた交通制御システム

 自動運転システムは、民間用途はもちろんのこと、その背後には巨大な軍用マーケットが存在している。
 ロボット技術のほとんどが実際には軍用マーケットを視野に入れているのと同じ構図だ。自動車メーカーに依存しないGoogleの自動運転システムは、既存の車両の自動運転化に対応しやすく、軍のニーズにマッチしている。

 もうひとつはGoogleの本業である検索システムとの関連連動である。同社の自動運転システムを搭載した自動車は、当然Googleの検索エンジン、地図情報システム、スマートフォンなどと連携させることができる。
 現在でもPCやスマホ利用者の詳細な行動履歴をもとに広告配信が行われているが、これに自動車の詳しい走行データがプラスされる。広告への波及効果は計り知れない。

 さらにこのシステムは交通渋滞のコントロールにも応用することができる。交通渋滞はごくわずかな時間や台数の調整でそのほとんが解消できるといわれている。自動運転システムを使えば、多数の自動車の運転を一括して制御し、渋滞を解消するも可能になるのだ。

 このシステムが実用化されれば、Googleは自動車までそのコントロール下に置くことができるようになる。当然同社に対する批判や疑問などが噴出するであろう。だがこのようなプロジェクトを推進できる事業者は今のところ同社しかなく、同社に振り回される状況はしばらく続くことになる。

 - 経済, IT・科学

  関連記事

no image
貸し出し増加はやはり無理?積み上がった当座預金残高に銀行は手を付けず

 日銀による異次元の量的緩和から3カ月が経過した。日銀が長期国債を一気に買い占め …

usakoyoutoukei201403
良好な雇用統計にも関わらず、米国株が大幅下落。潮目は変わったのか?

 米労働省は2014年4月4日、3月の雇用統計を発表した。非農業部門の新規雇用者 …

iondaiei
イオンがダイエーを吸収合併?イオンによるダイエー株取得が意味するもの

 小売り大手のイオンが、丸紅が保有するダイエーの株式を買い取ること前提に丸紅と交 …

jinmindaikaido
中国主導のアジアインフラ投資銀行に英が参加。米は表向き反発なのだが・・・

 英財務省は2015年3月12日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行に参加する …

androidTV
グーグルが着々と進める家電のネットワーク化と人工知能化

 ネット検索最大手の米グーグルが、家電の人工知能化を急ピッチで進めている。同社が …

r&d
知識産業化を背景に米欧でGDPの新基準導入が進む。日本は2016年がメド

 米政府は2013年からGDPの計算方法を見直す。これまで費用として処理していた …

staba
スタバも中国市場だけは別扱い。米国は中国に甘いという現実を見よ

 尖閣諸島問題で中国とギクシャクする日本を尻目に、米国企業が中国に猛烈な攻勢をか …

beerneage
ビールの店頭価格が上昇。背景にあるのは政府による安値販売の規制

 このところビールの店頭価格が上昇している。昨年の法改正によってビールの安値販売 …

rikokyoupolson
李克強氏の経済改革プランが始動?保守派である習近平氏との違いが早くも表面化

 国務院総理(首相)に内定している李克強副首相が、就任後の経済改革に向けてはやく …

ichimanen
インフレが進むと実質的に増税となる「インフレ課税」って何だ?

 消費税増税を最終判断する時期が近付いてきたことで、増税の是非に関する議論が活発 …