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岡田副総理が事実上領土問題の存在を肯定。中国側はこれを着地点とみなしている

 

 「尖閣は領土問題ではないが議論があることは事実」との岡田克也副総理の発言が中国メディアで大々的に取り上げられている。

 岡田氏は21日、和歌山市で講演し「都が尖閣問題に乗り 出したのは間違いだった」「尖閣は領土問題ではないが議論があることは事実」と発言した。
 尖閣諸島について日本は領土問題は存在しないというのがこれまでの正式見解。岡田氏の発言は、これを形式的に踏襲してはいるものの「議論が存在する」として、事実上領土問題があることを認めた格好だ。

 これに一気に喰い付いたのが中国メディア。「とうとう日本が領土問題の存在を認めた」と各誌が大々的に報じている。また一時帰国している丹羽中日大使が、日中関係について「このまま放置すれば修復に40年以上かかる」と発言したことについても、中国側は高く評価する報道を繰り返している。

 一方中国側は、日本と中国の貿易額が巨額であることに触れ、日中関係がこれ以上悪化すると日本は自分の首を絞めるというトーンの報道も多数流している。これは、中国側にもこれ以上日本との貿易に支障が出ては困るという意識があることを意味している。
 中国のメディアが政府と共産党の管理下にあることを考えると、日本側が領土問題の存在を認める、というところで手打ちをしたいというサインとも読むことができるだろう。

 日本側は経済団体の圧力もあり、とにかく問題を終結させたがっている。その点を中国側に見透かされた格好だ。もしそうなった場合には、日本はこれまで存在しないとしてきた領土問題を国際的に認めてしまうという一方的な譲歩で問題が終結することになる。

 もともと尖閣問題の国有化は、東京都の土地購入をきっかけとして場当たり的に行われたもので、戦略性のカケラもない。日本は政府レベルでも企業レベルでも戦略性が著しく欠如している。戦略なき取り組みは失敗に終わることがほとんどである。今回もその格好の教材となる可能性が高くなってきた。

 - 政治

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