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石油で世界制覇を目論むロシア。危険なゲームに乗り出す英国。日本も巻き込まれるゾ!

 

 ロシアの国策石油会社の存在感が高まっている。

 ロシアの国営石油最大手ロスネフチは22日、英BPが保有するロシア3位の石油会社TNK─BPの株式を買い取り、同社を傘下に収めると発表した。買収額は合計で約550億ドルなる予定。一方、BPは売却代金の一部をロスネフチの株式で受け取り、同社に20%出資する大株主となる。
 ロスネフチはTNK─BPの買収によって米エクソンモービル抜き、上場企業としては世界最大の石油会社となる。

 ロシアはエネルギー分野での覇権を重視しており、ロスネフチが世界最大の石油会社となる意義は大きい。一方英国側は、世界的に影響力の大きいロシアの石油会社の大株主となることで、間接的に発言力を維持したい意向。いわば猛獣を使って自らのポジションを高めるという諸刃の剣ような危険なゲームだ。

 ロシアは欧州債務危機問題で国家破綻の危機にあるキプロスのガス田開発にも名乗りをあげている。だがキプロスのガス田にはイスラエルやトルコの国益が絡んでおり、一歩間違えると国際紛争にも発展しかねない。

 不気味な動きをするロシアだが、日本も無関係ではいられない。

 ロシアは日本に対してもアプローチをかけてきている。現在は一時棚上げになっているが、サハリンから北海道に直接ガスのパイプラインを引く計画もあった。領土問題をきっかけにロシアが日本に対してパッケージディール(複数のテーマを一緒に交渉すること)をもちかけてくる可能性もある。
 日本では原発が停止し、海外からの石油やガスに依存する体質に変わってしまった。日米安保は形骸化しつつあり、これまでのように何も考えずに中東の石油を安易に輸入できる保証はなくなっているのだ。

 ロシアのような国はまさにそのような弱点を突くのがうまい。日本はすでに大国ではなくなっており、今後は各国のエネルギー政策に翻弄される運命にある。ロシアの対外的なエネルギー政策には注意が必要だ。

 - 政治, 経済

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