ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

福岡の中学校拳銃誤射事件。校長は生徒に「一緒にがんばろう」と呼びかけ

 

 福岡県志免町の公立中学校の職員室で、生徒から没収した拳銃を男性教諭が誤射した事件で、福岡県警は11月25日、銃を所持していた生徒の父親を銃刀法違反の容疑で逮捕した。
 福岡県の教育委員会は26日、県内すべての公立学校に対し、危険物持ち込みの点検と安全確保、管理職への報告を徹底するよう文書で通知した。とりあえずはこれで幕引きということなのだが、今回の教師や学校側の対応にはかなり疑問符が付く。

 報道によると、発射された銃は生徒が実弾とともに所持していたもので、発射した教諭とは別の教諭が「授業とは関係ない物」として没収し、11月20日から職員室の棚に保管していた。生徒は「モデルガンだと思っていた」と話していたという。
 その後23日になって、男性教諭が保管されていた銃を取り出し、弾を入れて引き金を引いたところ、実弾が発射され、職員室の椅子に当たったという。連絡を受けた教頭の指示で銃を金庫に保管。学校が粕屋署に届け出たのは25日になってからである。

 報道では「誤射」となっており、あたかも避けることができなかった事故のようなニュアンスになっているが、発射までの経緯から判断するとそうは見えない。教諭はわざわざ銃に弾を込め、引き金を引いている。教諭の行為が招いた必然的な結果と考えた方が自然である。

 校長はマスコミの取材に対して「男性教諭と教頭は発射後も精巧なモデルガンだと思いすぐに報告しなかった。学校としての認識が甘かった」と述べている。モデルガンなのか、そうでないのかを見分けるのは難しいにしても、弾が発射できるモデルガンの所持は銃刀法違反になり得るし、発射はさらに罪が重い。本来であれば、実物の銃とは知らなかったで済まされるような問題ではない。しかも実弾が発射されてから、警察に届けるまで2日もかかっている。

 日本には厳しい銃規制があり、今回のように子供が学校に銃を持ち込むというのは珍しい事件といってよいだろう。だが技術は急激に進歩しており、現在では3Dプリンタとパソコンがあれば誰でも銃を製造できる時代になっている。あってはならないことだが、子供が銃を学校に持ち込む可能性は、むしろ高まっている。

 そういった社会情勢であるにも関わらず、モデルガンだと安直に考え、いじくり回して銃を暴発させた今回の教師は、あまにも認識が低い。このような環境に子供を預けなければならないという現実を、我々はよく理解しておく必要があるだろう。
 ちなみに誤射のあった中学校では、26日に臨時の全校集会を開催し、校長が「私自身も驚いている。日常の生活はこれまでと変わらず、一緒に頑張ろう」と呼び掛けたという。

 - 社会 , ,

  関連記事

zangyou
米国人は仕事中毒?休暇中もノートパソコンを叩く人が増加中

 米国では休暇先にパソコンを持ち込み、仕事をする人が増えているという。日本では残 …

eikokulondon
市場は過剰反応?英国のEU離脱が決議されても、現実はそう簡単には進まない

 英国のEU(欧州連合)残留を問う国民投票が23日に迫っているが、最新の世論調査 …

Ecclestone
F1界のドン、バーニーエクレストン氏をドイツ当局が起訴。欧州の伏魔殿にメスか?

 自動車レースの最高峰であるF1グランプリ界のドンといわれ、F1関連の多くの興業 …

kaisaibankan
スカート盗撮裁判官の弾劾裁判が始まる。本人は事実関係を認める

 電車内で女性の下着を盗撮したとして罰金刑を受けた大阪地裁の華井俊樹判事補の弾劾 …

amazondrone
米国で無人機と旅客機がニアミス。無人機の認可方針にも影響か?

 米フロリダ州の空港近くで、旅客機に無人機が異常接近(ニアミス)するという事態が …

businessman02
平均給与は何と24年前と同水準。日本がひたらすら生産性を下げてきた理由は雇用維持

 アベノミクスで賃上げが期待されているが、足元ではまだまだ賃金減少が続いている。 …

abeusa
日本を米国並みのベンチャー大国にするという首相の驚愕発言がもたらすリスク

 訪米中の安倍首相が米国人を前に大胆な発言を連発している。9月25日、ニューヨー …

businessman02
非正規社員の数が過去最多。このほかにも実質賃下げを示唆する出来事が増加中

 総務省は8月13日、4~6月期の労働力調査の結果を発表した。それによると、非正 …

pakucongress
産経ソウル前支局長無罪判決が、極めて妥当かつ民主的である理由

 韓国のソウル中央地方裁判所は2015年12月17日、朴槿恵大統領の名誉を傷つけ …

nihontv
日テレ内定取り消し騒動。あらためて分かる日本における雇用の「重さ」

 日本テレビに内定していた女子大生が内定取り消しの撤回を求めた裁判が2014年1 …