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外務次官が尖閣問題妥結を目指して中国を訪問。官僚主導の交渉では確実に負ける

 

 尖閣問題の解決に向けて、事務レベルでの折衝が始まっている。

 人民日報系の環球時報は、外務省の河相事務次官が先週末に中国を訪問し、尖閣問題について協議したと報じている。中国側メディアはこのところ、尖閣問題の悪化は双方の利益にならないというトーンの報道を強化しており、中国側にも妥結の糸口を探りたいという意向があることが明らかになってきている。

 だが政治レベルではなく事務レベルで交渉が進むことを危惧する声は大きい。事務方の折衝は、政治折衝に比べて妥結できる確率は高くなるが、足して2で割るような着地点になる可能性が高いからだ。

 現在の日中関係で実務的な着地点を探るとなると、日本が領土問題の存在を認める代わりに、中国は尖閣諸島の現状(日本が実行支配している)を容認するといったあたりが有力となる。
 日本はもともと尖閣諸島を実効支配しており、それが維持されたところで何のメリットもない。本来存在しなかったはずだった領土問題を国際的に認めてしまうという、日本の一方的な敗北で交渉が妥結してしまう可能性が高い。

 これが政治折衝であればパッケージディール(複数のカードを同じテーブルに載せて多角的に交渉すること)に持ち込むことも可能だ。田中角栄元首相が実現したかつての日中国交回復はまさにパッケージディールなのだが、これには政治の強いリーダーシップが必要となる。

 現在の民主党政権にそれを望むのは不可能であり、このままでは官僚主導で交渉が進む可能性が高い。また日本は大きく国益を損ねることになるだろう。

 - 政治

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