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ドイツでNY連銀に保管されている金塊について疑念の声が高まる。金は存在しない?

 

 ドイツの中央銀行であるドイツ連邦銀行が保有する金塊について、本当にその量が存在しているのかという疑問がドイツ国内で湧き上がっている。

 ドイツは3300トンの金を保有しており、米国に次いで二番目の金保有国。だが米ソ冷戦時代に安全保障上の理由から、金の国外分散所有を進めたことから、現在ではNY連銀を中心に、イングランド銀行、フランスの民間銀行に保管されているという。

 連邦裁判所が連邦議会に提出した報告書では、国外に保管されている金について、きちんと管理されているのか十分にチェックされていない状態であり、是正の必要があると指摘している。またロンドンにある一部の金塊はすでに空輸でドイツ国内に戻ってきているという。

 だがこれは難しい問題をはらんでいる。米ソ冷戦によってドイツの金塊がNY連銀に預けられたというのは表面上の理由であって、実際には膨大な対米貿易黒字を計上していたドイツから一種の人質として米国に送られたものである。
 この点では日本もまったく同様で、日銀が保有する金塊約760トン(日本は金保有高は世界9位と少ない)はほとんどNY連銀が保管している。

金が保管されている?とされるフォートノックスの建物

 米国は他国から預かった金の保管状況については極めて秘密主義であり、金が実際に保管されているというケンタッキー州フォートノックスの施設(軍の基地内にある)についてもほとんど公開されたことがない。しかも外部からの監査は一切拒否している(一部ではNY連銀ビルの地下に保管されているという説もある)。

 このような米国の秘密主義的な姿勢が「金塊は実際には存在しない」といういわゆる陰謀論が出てくる背景となっている。日本でもネットを中心に、日本が保有する金はすでに売却されているという噂が絶えない。

 米国は陰謀論が出てくることを承知であえて秘密主義を取っていると考えられる。リーマンショック後の世界経済の混乱によって、金本位制への回帰が一部で取りざたされている。ドイツの金塊問題もこの動きが背景にある。

 だがここまで拡大した世界経済において現実問題として金本位制への回帰はほぼ不可能である。すでに通貨は現物の信用をベースに流通するレベルを遥かに超えており、担保となるのは人々の信用だけとなっている。

 米国はこのような現実をふまえ、「虚構」の通貨における主導権を握る目的で、あえて金の存在状況をあいまいにしている。世界経済の見通しが好転するまでの間、金をめぐる神経戦は当分続くことになるだろう。

 - 政治, 経済

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