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体内埋め込み型の人工心臓が仏で臨床試験開始。実用化できれば画期的

 

 フランスの医療器具メーカーであるCarmat社は2013年12月20日、体内埋め込み型人工心臓の臨床試験を開始したと発表した。体内埋め込み型の人工心臓が実用化できれば画期的なことであり、多くの心臓疾患を持つ患者を救うことができると期待されている。
 最初の患者の移植手術は成功し、食事も取れる状態になっているという。ただ人工臓器は長期的な経過観察が必要であり、移植が成功したかについてはまだ判断できないとしている。

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 人工心臓はこれまで慢性心疾患の患者に一時的な手段として提供されてきた。
 血液をポンプで送り出すこと自体はそれほど難しいことではないが、血液は異物と触れると凝固するという性質がある。人工心臓の利用者には凝固を抑制する薬が投与されるが、それでも完全に凝固を防ぐことは難しいといわれる。
 また凝固を防ぐ薬の投与は日常生活に大きな支障を来すことになるため、恒常的に利用できる人工心臓は実用化されてこなかった。
 慢性の心疾患を持つ患者が完治するためには、移植を待つよりほか手段はなく、ドナーが見つる前に死亡してしまう人も多かった。

 今回、移植される人工心臓はこれらの問題をすべてクリアできる可能性を秘めている。人工心臓の重さは約900グラムで、本物の心臓と同じ場所に移植することができる。心臓内部は基本的に収縮で血液を送り出す仕組みになっており、機械的な部分が血液に触れないようになっている。さらに心臓内部の素材は生物由来のものが使用されており、血栓や拒絶反応が最小限になるよう工夫されている。

 電源はリチウム電池を使用しており、体に装着できる薄型となっている。1回の充電で12時間の連続稼働が可能。体の状態を検知するセンサー機能も備わっており、生理的欲求を検知して鼓動のスピードが自立的に変わるようになっている。生理状態と鼓動が合わない時の不快な状況を軽減できるという。

 肝心の信頼性だが、同社では基本的に心臓移植と同程度の信頼性確保を目標としており、9年後の生存確立を50%と設定している。機械工学的には2億3000万回の鼓動が保障されているという。心拍数を60と仮定すると7年4カ月は問題なく稼働することになる。価格は14万から18万ユーロ(約2000万円~2580万円)で、心臓移植のコストとほぼ同じだという。

 フランスの保健当局は、この人工心臓の臨床試験をポンピドゥー病院など3か所で実施することを承認している。結果が良好であれば次のフェーズに進み、20人程度の患者 を対象にさらに実用的な試験を実施するという。

 - 社会, IT・科学

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