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11月の消費者物価指数はいよいよ1%台に突入。インフレ転換はほぼ確実

 

 総務省は2013年12月27日、11月の消費者物価指数を発表した。代表的な指標である「生鮮食品を除く総合(コア指数)」は前年同月比でプラス1.2%と先月の0.9%から大幅上昇となった。
 「食料及びエネルギーを除く総合(コアコア指数)」については0.6%の上昇となり、こちらも先月から0.3ポイントの増加となっている。物価上昇のトレンドがより明確になっており、日本がインフレに転換したことはほぼ間違いない。

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 コア指数の上昇は6カ月連続であり、11月の上昇率が1%台になるのは5年ぶりのこととなる。コアコア指数の上昇も2カ月連続だ。
 コア指数にはエネルギー価格が含まれている。最近の物価上昇はエネルギー価格の上昇と円安による影響が大きく、エネルギー価格の影響が除去されたコアコア指数はそれほどの伸びを示していなかった。
 だがコア指数がさらに上昇したことに加え、コアコア指数も確実に上昇トレンドになっていることを考えると、来年は全般的な物価上昇がより顕著になってくる可能性が高い。

  ここ1年の間に、すでに7割以上の品目が値上がりしているが、11月に上昇が顕著だったのは、果物や野菜である。果物や野菜の消費量は減っており、全体的に見れば野菜や果物は、値下がりが続いていた。だが燃料である重油価格が高騰したことや、種子の輸入価格が上昇したことで、とうとう値上がりに転じた。野菜や果物の価格が本格的に上昇することになれば、生活必需品の中で値下がりが続いているのは、酒類や家賃などごく限られた分野だけになる。

 一連の物価上昇の基本的な要因は円安である。米国は量的緩和の縮小を開始しており、今後はドル高基調が続く可能性が高い。一方日本は、消費税の増税で来年の景気は失速が予測されており、日銀への緩和圧力が高まりやすい環境にある。大きな状況の変化がなければ、円安はさらに進む可能性が高く、これに準じる形で物価上昇も続くだろう。
 政府による来年度の物価上昇予測は消費税の影響を除くと1.2%程度だが、消費税を含めた名目値では3.2%が見込まれている。見かけ上3.3%も物価が上がると、消費者の心理はかなり圧迫されることになる。

 日本では長くデフレが続いたので、若年層を中心にインフレを生活実感として知らない人が多い。インフレになると、給料の上昇よりも物価の上昇の方が大きくなり、自身の購買力が減っていることを、肌感覚で知ることになる。これまでデフレを放置したとして政府は批判されてきたが、本当にインフレになった時の国民からの反発はデフレの時とは比べものにならないだろう。

 政府はこうした状況を避けるため、再三、企業に対して賃上げを要請している。財界も賃上げには応じる姿勢を見せているが、給与ではなく賞与で対応するなど、賃上げはあくまで一時的なものという位置付けだ。賃金があまり上昇しなかった場合には、国民の購買力は確実に低下してくることになる。
 もっとも円安の進展は株価にはプラスとなり、消費を押し上げる効果もある。株価の上昇が続いているうちは、インフレの弊害もそれほど顕在化しないかもしれない。

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