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中国要人の海外不正蓄財は400兆円?リストには要人の親族がずらり

 

 各国要人や富豪の海外隠し資産を追及している国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は2014年1月21日、海外に隠し口座を保有する中国要人の公表を開始した。

icijchina

 ICIJの記者たちは、タックスヘイブン(租税回避地)として知られる英領バージン諸島にある銀行口座のリストを入手し、その裏付け取材を進めてきた。
 リストには2万以上の顧客が掲載されているが、その中には、中国政府の要人と企業経営者が多数含まれていた。海外に隠匿された資金の総額は不明だが、1兆ドルから4兆ドル(約416兆円)にのぼる可能性があるという。

 中国では要人本人の名義で口座が作られることは希であり、多くが親類などの名義を使って資産隠匿が行われる。このため、リストに掲載されている名称だけでは本人を特定することはできず、それが誰の関係者なのかを確定するための調査が必要となる。このため取材にはかなりの困難が伴ったと考えられる。

 現政権において、海外口座を保有している人物として名前があがったのは習近平国家主席である。習氏は義兄の名義で海外口座を保有していた。前政権では、やはり温家宝前首相の名前があがっている。温氏についてはすでに2012年、親族を通じて2200億円もの不正蓄財を行っているとしたニューヨークタイムズ紙の報道が有名である。今回も温氏の子息2名の名前がリストに載っていたほか、当時の国家主席であった胡錦濤紙の親族の名前もある。

 現政権や前政権の首脳だけでなく、古い世代の幹部の名前も散見される。江沢民政権時代の首相であった李鵬氏の親族、1980年代、党の最高実力者として改革開放路線を推進し、同時に天安門事件を主導した鄧小平氏の親族、さらには人民解放軍初期幹部で、文化大革命終了のきっかけを作った葉剣英氏の親族の名前もある。

 中国には太子党と呼ばれる共産党創設期幹部の子弟を中心とした派閥がある。習近平氏の父親は習仲勲元副首相であり、習氏はこの太子党に属している。またリストに名前の載った李鵬氏は、中国建国の父と呼ばれた周恩来元首相の養子である。中国は人治社会といわれているが、共産党初期の功労者一族が、現在でも主要なポストに就き、多額の資産を蓄積できる環境にあることが理解できる。

 ちなみに、前国家主席の胡錦濤氏や前首相の温家宝氏は、実力でのしあがったパワーエリートであり、もともとはあまり資産を保有していない。このため太子党の派閥とは敵対関係にあるが、ひとたび党幹部となれば、巨額の資産蓄積が可能となり、彼等の子息は主要ポストを獲得することができる。つまり最終的には皆、太子党に近い立場になってしまうのである。

 中国の要人は基本的に自国の政治システムを信用していない(革命政権なので当然といえば当然だが)。不正蓄財に対しては国民から批判が集中しているが、いざという時のために資産を隠匿するという行為は今後も続くと考えられる。

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