ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

中国の販売見込みが予想を下回り、好業績だが失望となったアップルの決算

 

 米アップルは2014年1月27日、2013年10~12月期決算を発表した。四半期の売上高は前年同期比5.7%増の575億9400万ドル(約5兆9000億円)、純利益はほぼ横ばいの130億7200万ドル(1兆4000億円)となった。四半期の売上高は過去最高となったが、来期の見通しが予想を大幅に下回った。チャイナモバイルによるiPhone販売開始によって大幅な上積みが期待されていただけに、市場の反応はよくない。時間外の取引では同社の株価は一時7%下落した。

apple

 決算の内容そのものは悪くない。前年同期比では純利益が横ばいだが、1年前はまだ同社が超高収益体質だった時代の決算である。
 前四半期期(7~9月期)の決算で同社は利益率の低下に歯止めをかけることに成功したが、前期との比較では、原価率がさらに低下しており、収益力は向上したといってよい。

 市場の失望感を誘ったのは、決算の内容ではなく中国の販売状況である。中国最大の通信会社である中国移動通信(チャイナモバイル)は1月からiPhoneの販売を開始している。
 世界最大の携帯電話市場であるだけに投資家は売上高の大幅な増加を期待していたが、アップルが発表した1~3月期の売上げ予想は前年同期比横ばいの440億ドル程度にとどまった。単に販売状況が後ズレしているのか、売れ行きが今ひとつなのかはまだはっきりしていない。このあたりは今後の販売動向の情報などが出てくるまではっきりしないだろう。

 製品別では主力のiPhoneが前年同期比6.7%増の51万台、iPadは同13.5%増の26万台となり四半期ベースでは過去最高の販売台数となった。パソコンのMacは48万台で、前年同期比で17%増とこちらも好調な売れ行きだった。

 同社の課題となっている巨額の現金の使い道だが、従来と同様、配当などで株主還元を行っていくとしている。ただ同社の純資産は前年同期比で6000億円も増加しており、今後も内部留保が積み上がる状況が続く可能性が高い。引き続き、同社の株主還元策については議論の的となるだろう。

 - 経済, IT・科学 , , ,

  関連記事

shogakuichinensei
小学1年生、将来就きたい職業には定番が並んでいるが・・・

 化学メーカーのクラレは2015年4月2日、2014年における、小学1年生の「将 …

eads
欧州の防衛大手EADSが大リストラ。防衛産業もIT化の流れには逆らえない

 エアバス社の親会社で、欧州の航空宇宙最大手のEADSは2013年12月9日、宇 …

komatsu
コマツの中間決算を見れば分かる、世界経済の動向と今後の課題

 世界景気、特に新興国の投資需要の減衰が顕著になってきている。先進国では米国が堅 …

sinreiauto
セブン-イレブンが店内レイアウトの全面刷新に乗り出した背景

 コンビニ最大手のセブン-イレブンが店舗レイアウトの全面刷新に乗り出した。背景に …

s&p
EUがヒステリーを起こして格付会社に八つ当たり。規制強化を決定

 欧州において格付け会社に対する規制が大幅に強化されることになった。格付け会社へ …

beikokuoil
原油価格の下落で商社各社が損失。今後の事業ポートフォリオは?

 住友商事は2015年3月25日、2015年3月期の決算について、黒字予想から一 …

kamei
円滑化法が3月で期限切れ。倒産予備軍10万社なのに慌てた様子がないのはなぜ?

 中小企業金融円滑化法の期限が3月末で切れることから、10万社ともいわれる倒産予 …

abetoben
首相がアベノミクスへの懸念について見解を表明。あと半年で円安効果が出るというが・・

 安倍首相は5月7日の参院予算委員会の集中審議に出席し、貿易赤字やインフレなど、 …

caterpillar002
世界の景気指標であるキャタピラー決算から見る、2015年の動向

 米建設機械大手のキャタピラーは2015年1月27日、2014年10~12月期の …

toyosuiten
豊洲市場のトータルコストが初めて明らかに。維持管理費は築地の約5倍になる見込み

 東京都は2017年1月25日、移転問題が議論されている豊洲市場に関する収支予想 …