ニュースの教科書

ジャーナリストが記事にできないホンネやつぶやきを集めた脱力系ニュースサイト

キャリア公務員の合格者。結局は旧帝大と早慶ばかりで何も変わっていない

 

 公務員の地位低下が叫ばれて久しい。東大生で国家公務員試験Ⅰ種(いわゆるキャリア組み)を目指す人が激減しており、外資系金融機関に人材が流れているとも報道されている。
 では実際に公務員試験の合格者数はどのように推移しているのだろうか?以下は2005年と2012年の合格者数と大学名を比較したものである。

     2005年       2012年
1 東京大学 454 東京大学 412
2 京都大学 191 京都大学 117
3 早稲田大学 128 早稲田大学 103
4 北海道大学 74 慶応義塾大学 81
5 慶應義塾大学 73 東北大学 55
6 東北大学 59 北海道大学 46
7 九州大学 54 大阪大学 44
8 名古屋大学 47 九州大学 40
9 大阪大学 46 一橋大学 35
10 東京工業大学 45 岡山大学 30
11 立命館大学 42 東京工業大学 27
12 東京理科大学 38 東京理科大学 27
13 一橋大学 33 中央大学 23
14 中央大学 30 立命館大学 22
15 神戸大学 28 名古屋大学 20

  大学の順位を見ると過去7年間で大差はない。東大京大を中心に、東北大、北海道大、大阪大などいわゆる旧帝国大学グループが上位を占めている。私立では圧倒的に早稲田と慶応である。ランキングで入れ替わりがあったのは、神戸大学と岡山大学だけである。

 これだけを見ると、実態は何も変わっていないように見える。では合格者数はどうだろうか?こちらは全体の合格者数がそもそも減っているので、各校とも合格者数が減少している。増えているのは、慶応大学と一橋大学だけだ。

 もっとも、同じ国家Ⅰ種といっても実際にはかなり露骨なヒエラルキーがある。財務省、経産省など主要官庁の合格者のほとんどを占める行政官採用と、その他の官庁に多く存在する技官採用や専門科目採用の人たちでは待遇がまるで違うのだ。
 主要官庁の行政官採用で東大卒が減っているという動きは過去には例がなかったことであり、報道されている公務員離れは一部では真実といえるのかもしれない。

 だが、全体としてみれば、合格者の顔ぶれはほとんど同じであり、結局は旧帝大と早慶がほとんどを占めるという実態は何も変わっていない。同じようなペーパー試験だけで合格者を決めているのだからある意味で当たり前の結果である。唯一の変化は、慶応と一橋という「お金儲け教育」が上手い大学が躍進したということくらいである。

 合格者が増加した慶応と一橋出身者には、せいぜい「お金儲け」の知識を応用して、国の財政再建に励んでもらいたいものだ。まあ公務員になろうという人だから無理だとは思うが・・・

 - 政治, 社会

  関連記事

no image
英国でスタバ、Amazon、Googleの税金逃れが政治問題に。英国も劣化しているのか?

 米国に本社のあるグローバル企業、Amazon、スターバックス、Googleの3 …

ur
URの杜撰な事業が浮き彫りにする、官に依存した日本経済の麻薬中毒的体質

 「日本経済の復活」「大胆な規制緩和」といった安倍政権の輝かしいキャッチフレーズ …

putin
欧米の経済制裁で疲弊が進むロシア経済。落とし所の探り合いが続く

 ロシアに対する経済制裁がロシア経済をじわじわと追い込んでいる。ロシア経済の要で …

waitsuzekka
ワイツゼッカー元大統領の死去から考える、国益と愛国心

 戦後の国際社会に極めて大きな影響を与えたドイツのワイツゼッカー元大統領の国葬が …

tanigaki
自民党政権で初の死刑執行。だがなぜこの3人なのか?基準はまったく不明

 法務省は21日、死刑囚3人の死刑を執行したと発表した。政権交代で自民党の谷垣法 …

ozawaitoro
脱原発「未来の党」に「国民の生活」が合流。仕掛け人はもちろん小沢氏

 滋賀県の嘉田由紀子知事は27日、脱原発を基本政策に掲げる新党「日本未来の党」を …

nucleayankey
コスト高から原発撤退が相次ぐ米国。簡単に原発からの撤退を決められるのはナゼ?

 米国で原子力発電からの撤退が相次いでいる。理由は安全性への懸念ではなくコスト。 …

no image
安倍晋三元首相が自民党総裁に選出。政局のカギは維新の橋下代表に

 自民党総裁選は決選投票の末、安倍晋三元首相が自民党総裁に決定した。安倍氏は10 …

seiketsudo
世界の汚職水準ランキング調査。ランクは同じでも内情は様々?

 ドイツを本拠地する非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショナル …

pentagon02
米国防総省が発表した中国軍に関する年次報告書。中国側が激しく反発する理由とは?

 米国防総省は5月6日、中国の軍事力に関する年次報告書を発表した。この中で国防総 …