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うつによる休職や他社への転職、さらには出世候補までシステムが予測する時代に!

 

 「営業部の佐藤さんはうつで会社を休む可能性が高くなっています」「開発部の高橋さんは、そろそろ会社を辞めるかもしれません」。こういった情報が人事部の担当者宛にコンピュータから発せられる時代はすでに現実のものとなっている。

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 人事関連の支援サービスを行う株式会社サイダスは、2014年2月から、欠勤や遅刻の状況などを分析し、従業員がうつ病で休む前兆を見つけて会社に警告を送るサービスを開始する。これまでに収拾した約3万人のビジネスマンに関するデータを活用し、うつ病で休んだ人の特徴や、病気の前兆を導き出したという。

 実はこうした取り組みはかなり以前から水面下では実用化されていた。いわゆるビッグデータ解析の分野で最先端を行く米グーグルは、勤怠状況や電子メールのやり取りなどから、退職の可能性が高い社員を事前に割り出すシステムを導入しているといわれている。
 転職が激しい米国の場合、会社にとって重要な社員の場合には条件アップなどの措置を検討したり、敵対的な社員の場合には訴訟対策などの準備が必要となる。 事前に退職の兆候が分かることは会社にとって非常に都合がよい。

 システムを使った情報の解析と既存の社会学的分析がセットになれば実にいろいろなことが分かるようになる。電子メールの受発信情報さえあれば、何と、社内で誰が出世するのかもある程度分かってしまうのだ。

 社会学の世界では、組織のキーマンには情報が集中する現象がよく知られている。意思決定の中枢に近い人には、多くの人が情報を持ち込み、また本人も情報を数多く発信している。一方、意思決定の中枢から離れた人の情報はほとんどが一方通行のままとなっている。
 この事実を社内における電子メールの受発信情報と合わせれば、恐ろしいことが分かる。情報システムの業務に携わる人の中では半ば常識だが、出世候補とされる社内のキーマンが受発信する電子メールの数は、そうではない人と比較すると圧倒的に多いことが知られている。電子メールの中身を読まなくても、受発信情報だけでもここまで分かるのである。
 また社内におけるパソコンの稼働状況などを調べれば、離席の頻度や生産性の高さなどもすぐに数値化することができる。

 ビックデータは、もはや技術の話題ではない。そこからどのような成果が得るのかは、倫理的な面も含めて、分析を行うのか行わないのかという、単なる意思決定の問題となりつつある。企業がその気になれば、あらゆる面での分析が可能となるだろう。

 米CIA(中央情報局)の元職員エドワード・スノーデン氏が暴露した、米国家安全保障局(NSA)による広範囲な国民監視は全世界に衝撃を与えた。だがNSAで実現できていることは、それほど時間を置かずに民間企業でも実施できるようになる。間接的にではあるが、心の中までシステムに予測される時代がすでに到来しているのである。

 - 社会, IT・科学

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