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イタリア政局混迷再び。新首相候補レンツィ氏は爽やか系チョイ悪オヤジ

 

 イタリアの政局が再び混迷の度合いを高める可能性が高まってきた。1年ほど大連立政権を切り盛りしてきたが、最大与党の民主党内部から反発の声が高まり、辞任を決断した。辞任のニュースを受け、イタリア国債の利回りは上昇したが、イタリアの政局運営が難しいことはすでに織り込み済みだ。市場はそれほど緊迫しておらずとりえあえず様子見ムードとなっている。

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 イタリアは財政危機が表面化して以降、EU主導で財政再建を進めてきた。だが、緊縮財政に国民が反発したことから、財政再建を主導してきたモンティ首相が辞任を表明。2013年2月に総選挙が実施された。
 総選挙は、コメディアン出身候補が新党を結成したり、スキャンダルで引退していた「イタリアの暴れん坊」こと、ベルルスコーニ元首相が突然参戦するなど大混乱となった。結局、左右両派を統合した大連立政権となり、中道左派連合のレッタ民主党副書記長が首相に就任した。

 レッタ首相は景気対策を求める国民と財政再建の継続を求めるEUとの板挟みになり、身動きが取れなかった。また中道右派のベルルスコーニ氏の大衆扇動的な言動に振り回され政治的主導権を確立できずにいた。結局、身内からの反発で辞任を余儀なくされる結果となった。

 新しく首相に就任する可能性の高いレンツィ氏は39歳と若く、国民からの人気が高い。国会議員の経験はなく、フィレンツェ市長からいきなり民主党の書記長に上り詰めた人物。「イタリアの種馬」とすら揶揄されたベルルスコーニ氏の少々下品なカリスマ性と、英国のブレア元首相のような斬新さを併せ持っているといわれる。利害関係が複雑でなかなか手を付けられていなかった選挙制度の改革を主張している点が国民から強く支持されている。

 ただ具体的な政策となるとまだはっきりしたものは提示されておらず、しかも同氏は連立の枠組みを崩す意向はないと発言している。このため実際に首相に就任してしまえば、レッタ氏と同様、それほどリーダーシップを発揮できないのではないかとの見方も根強い。

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