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大学生の4割が読書時間ゼロ。だが本離れに拍車がかかっていると断言するのは早い

 

 大学生の約4割は読書時間がゼロであることが、全国大学生協連(東京)の「学生生活実態調査」で明らかになった。読書時間がゼロという人の割合いが4割を超えるのは初めて。ただ、詳細な調査結果や他の調査などとも併せて考えると、本離れに拍車がかかっていると断言するのは早計である。

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 調査は全国の大学生8930人対して行った。1日の読書時間(電子書籍を含む)は平均26.9分で、「0時間」と答えたのは、文系で約34%、理系で44%だった。ゼロ時間という人が4割を超えるのは調査を開始した2004年以降初めて。

 読書時間については男女で明確な違いが出ている。男子学生の読書時間は平均29.2分で10年間ほとんど変わっていない。これに対して女子学生の読書時間は24.3分と短く、しかも10年間で20%以上も減少している。
 ニールセンが2013年5月に発表したスマートフォンの利用状況調査によると、女性のスマホ月間利用時間は男性の1.4倍長かった。1日当たりでは、女性の方が男性より約25分長く、女性のスマホ好きが目立っている。女子学生のスマホ利用時間が延び、読書時間を圧迫した可能性がある。読書といっても中身はいろいろである。男性学生の読書時間が変化していないことを考えると、情報の伝達ルートが変わっただけで、基本的なコンテンツへの需要は変わっていないことも十分に考えられる。

 また日本国民全体でも読書傾向は実はそれほど大きく変化していない。総務省の社会生活基本調査では、読書をする人の割合いは1986年には43.7%だったが、2011年には39.5%に減少している。ただし2001年には45.5%まで上昇したこともあり、一概に減少しているわけではない。また、1年のうち読書をする日数は1896年の調査では103.1日だったが、2011年では94.6日となっている。減少はしているものの、激減したというほどの落ち込みではない。

 ここ20年で新しいデバイスが次々登場し、情報の伝達ルートが多様化している。単行本や新聞など、個別のコンテンツ商品については、売上げが減少するものも多いが、知的コンテンツそのものに対する需要が大きく減少していると断言するのは早計だろう。また読書離れを知的水準の低下などと結びつける論調も多いが、これも明確な根拠があるわけではない。

 ちなみに大学生の勉強時間については、昨年よりも15.3分伸びている。少なくとも勉強については、より一生懸命取り組んでいるようだ。

 - 社会, 経済 ,

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