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中国政府が香港包囲網を強化。全人代で香港自治という表現が消滅

 

 中国政府による香港への包囲網が強化されている。現在開催中の全人代(全国人民代表大会)における李克強首相の施政方針演説で「香港人による香港の統治」という表現が消滅した。香港では2017年に行政長官の普通選挙が控えており、中国当局は警戒感を強めている。香港では中国による強権的な統治が進むのではないかとの懸念が出ている。

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 全人代では過去11年間にわたって、施政方針演説にあたる政府活動報告において、香港の自治について表明してきた。だが今回の全人代ではその文言が消滅した。
 全人代に出席した香港政府の代表団は「あまり大騒ぎすることではない」「香港の自治は変わらない」と中国寄りの説明を行っている。だが香港政府のある高官は香港メディアの取材に応じ「本土政府と交渉したが受け入れられなかった」と文言が削られた経緯を明らかにしている。

 中国が香港への締め付けを強化している背景には、2017年に実施が予定されている香港の行政長官選挙がある。これまで香港の行政長官は制限選挙で選ばれてきたが2017年からは完全な普通選挙となる。だが、反中国的な人物が当選してしまった場合には、中国は香港基本法の解釈権を行使してこれに介入する可能性が高いといわれている。

 香港では普通選挙の実施とその選挙結果への尊重を求めて民主派を中心に政治活動が活発になってきており、中国政府はこうした動きに神経をとがらせている。
 先月には、9月に香港で開催が予定されているAPEC(アジア太平洋経済協力会議)が、中国政府の指示で突如、北京に変更になるという「事件」が発生した。中国政府は明確な理由を説明していないが、香港の民主化運動への圧力であることは間違いない。

 もっとも香港内部で積極的な民主派という人はそれほど多くない。基本的には商業中心の都市国家であり、心情的には反中国でも面従腹背というビジネスマンが多い。ただ行政長官というトップ人事について、中国が介入するという事態になると、香港の憲法ともいえる香港基本法の存在そのものに関わる問題となるため、香港人の反中感情に火を付ける可能性もある。
 2017年の選挙実施をめぐって、今後もこうした駆け引きが続く可能性が高い。

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