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財務省の調査で地方公務員の厚遇ぶりが明らかに。だが問題の本質はそこではない。

 

 地方公務員の平均給与が国家公務員を6.9%上回っていることが財務省の調査で明らかになった。地方公務員と国家公務員の差がこれだけ開いたのは、東日本大震災の復興対策費を捻出するため、国家公務員の給与削減を実施したから。一方、自治体の給与はそのままなので、両者の差が拡大した。

 財務省は地方公務員の給与も国家公務員並みに減額することを求めており、地方交付税を減額したい意向だ。消費税の増税も控えており、地方公務員の厚遇に批判が高まることは間違いない。

 だが、本当の問題は、国家公務員と地方公務員の格差ではない。公務員給与の絶対額である。単純に平均した公務員の給与額は、国家公務員が月37万円、地方公務員は月42万円。年収に直すと、440万円と504万円になる。これには期末手当などが含まれていないので、実際にはさらに高給を得ている。現実的な感覚として一般的な公務員は600万円から800万円の収入があるというのが常識だ。

 一方、民間の給与の実態は、不景気を反映してかなり厳しい。国税庁が調べた民間給与実態の調査では、平均年収は約400万円。だがこれは一部の給与が高い人が平均値を吊り上げている可能性があり、より実態を表す中央値は350万円前後になると思われる。

 地方ではさらに給与水準は低くなると考えられ、同じような仕事をしていても、ただ公務員であるという理由だけで2倍近くの給料と終身雇用、さらには高額の退職金と手厚い年金が保証されている。

 また最近では、行政事務の外注化に拍車がかかっている。窓口業務など顧客対応が必要な部分の民間へのアウトソーシングが急激に進んでいるのだ。みかけ上は公務員の数は増えないが、実際の支出は増加する。しかも、国民からのクレームを受け付ける仕事は、派遣会社の給料の安い社員にすべて押し付け、自分達は奥の部屋でのうのうと過ごしている。

 派遣会社の社員は、本来は公務員に対して向けられているはずのクレームを一身に受けているのだ。だが窓口でトラブルになるとすぐにクビを切られるので、皆、ムチャなクレームにも必死に耐えているという。

 公務員ばかりが厚遇を受けるのは、後進国に特有の姿である。中国や韓国では日本と同様、地方でひときわ目立つ豪華な建物は役所の庁舎と相場は決まっている。日本はすでに経済大国ではなくなっており、遅れた後進国であるというなら、別に構わないが。

 - 政治, 社会

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